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コンサルタントの介在価値

さて、今日は「これから、コンサルを使ってみよう」と思っている方のご参考になればと思い、表題について記載します。ぜひ、「うまく」使ってください。なお、私は組織人事コンサルタントですので、具体的なやりとりは、人事(経企)の方・役員の方とお話をすることが多くなります。本記事はその経験からまとめたものです。

コンサルタント5つの介在価値
①外部であることへの価値
②情報をもっていることへの価値
③時間を捻出できることへの価値
④技術を持っていることへの価値
⑤成長をうめこむことへの価値
具体的にみていきましょう!

①外部であることへの価値
人事権って相当に強いって思いませんか?評価や異動に働きかけてくるものですから、当然です。「キャリアは自分で築くものだ!関係ねぇ」という意見が聞こえてきそうですが、キャリアには企業による働きかけがなされていることは事実ですし、特に日本のように会社に対する就社意識の強い状態の中では、この権利は強く働きます。ですから、「人事」という言葉に社員は敏感で、当然社員は人事に本音ベースで不満をいうことは少ないのが実情です。
ですから、利害関係のない我々が事実をつきつけることが価値になります。これは、人事等データ、社員ヒアリングを徹底的に分析して行われます。
その他、組織内の力学の影響を受けずに、話ができる点も価値になります(進めていくために、組織内力学を知るは必要はありますが)。私のお客様で社長+他全役員という構成でお話をすることがあるのですが、正直社長の前だと役員の方の発言は初めほぼゼロでした。このような中では、我々第3者が切り込みつつ、発言しやすい環境を整えて、議論をリードします。

②情報をもっていることへの価値
お客様と話をしていると「他社はどうしていますか?」という話をよく耳にします。これに関して、コンサルほど情報をもっている部隊はないでしょう。私も人事という分野で活動をしているので、担当した業界は多岐に渡ります。労政時報等の記事にも事例はのりますが、概念的な話で終わることが多く、当然具体的な話には応えきれません。最近だとジョブ型という概念の話はどこに行っても聞きますが、「具体的に何をしているのか?」という話は表に出てこないですよね。当然、他社事例の話をそのまま使うことはありません(笑)今後の会社の方向性、人事課題に応えるものに制度は着地します。とはいえ、こういったことを「知っている」ことは安心感に繋がりますし、根拠の1つにもなりえます。

③時間を捻出できることへの価値
コンサルは、ようは外部委託です。当然、人事等担当者はその分時間が浮きますので、他にやるべきことに注力ができます。特に中小企業だと人事、総務など間接部門が一緒になっている会社もあります。しかも担当者数名という状況で業務を回しており、とても人事制度改定に手を回す時間がないという状態ですと、外部に出すこと自体が価値になるでしょう。

④技術をもっていることへの価値
コンサルは専門家集団であり、お客様に意思決定をいただくことをどう促すか、が問われます。そのアウトプットは、PPT+打合せであり、ストーリーが通っており、分かりやすく論理的に矛盾が生じないことが求められます。「分かりやすい」「おおっ」と仰っていただき、場の空気が変わる瞬間は、痺れます。これは、正直経験を積まないと一足飛びにできることではないです。ちなみちょっと脱線しますが・・・論理は大前提としてもつものの最近よく思うのが勘の重要さです。上司をみていると常々思います。「この会社は、この辺かな」「グラフの軸はこうかな」ってぽろっと話をするんですよね。しかも、ドンピシャで社長が課題に感じているところだったり、実際に相関性の高いグラフができたりします(笑)こういった話が、お客様との打ち合わせの中で即座にできる方はコンサルとして優れている方だと思います。一方、持ち帰って分析します、という方はコンサルとしては力不足(経験不足)な印象です。

⑤成長をうめこむことへの価値
これは、お客様にお願いされたことがありますし、私がいま大事にしている点でもあります。プロジェクトを通じて、考え方や進め方、細かい手元作業の効率化など、できるだけあらゆるものをお客様に吸収してもらうことです。特に最近だと30代の人事担当者で時間が比較的取れる方は、エクセルやアクセスのツールをお渡しして、多少解説を加えるだけで、抵抗感なく学んでくださり、ツールをいじりつつ社内議論にも活用いただいている印象があります。ご担当の方が試行錯誤されたものを拝見するときは、大変嬉しい気持ちになります。コンサル任せではなく、人事として考えるプロセスを積むことで、レベルアップもできますし、プロジェクトとしてのアウトプットも納得感が高まります。

ということで、私がこれまでお客様と接していて感じたコンサルの介在価値を5項目にまとめてみました!

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