心配から信頼へ〜新しい時代の子育て


子どもの行動で、ついつい心配になってしまうことって、よくある。


「気をつけて!」

「ほら!あぶないよ!」


一日に、何度もこんな言葉をかけることだって、あるんじゃないでしょうか。

でも最近、
娘に、「気をつけて!」
と言うたびに、なんだか違和感を感じるのです。

この《心配》っていう感情、
一体なんなんでしょ?

もちろん、自然な親心なんでしょうし、危険回避の為に必要なこともあるとは思うのですが、

なんと言いますか、心配ばかりされると、子どもとしてはけっこうしんどかったりするわけです。

私自身は、よく心配される子どもでした。

「あんた、大丈夫?」って、
よく言われたなぁ。

その時の親の心配そうな顔。
それを見ると、私の方もとても不安になってしまうんですよね。

その時の気持ちを言語化するなら、
「え??ダメなのかな…?
私って、そんなに心配な存在なの?」

そんなメッセージを知らず知らずのうちに受け取っていたんだと思います。

だから、心配されるほど、自己肯定感が低くなる気がしてなりません。

こんな経験があるから、娘のことを《心配する》自分に、違和感を感じるんだろうな。

「お願いだよ。私のことを、そんな目で見ないでよー!」

心の中で、そう叫んでる自分にも、最近気付きました。

夫とも、よく話すんです。
「心配ってさ。【自分が】心配なんだよね。
心配って、相手のためにならないよね。」って。

というわけで、
「心配する存在」と「心配される存在」

こんな、関係性からは、卒業したいなと
思う今日この頃です。



じゃあ、一体どうすれば、卒業できるんでしょうか?

ちょっと考てみました。
今、思いつくのはこの二つ。

もし、心配する自分に違和感を感じていたら、読んでみてくださいね。



その1   《心配する自分に気づいて、受け入れる。》

これは、マインドフルネスやインナーチャイルドケアを実践する中で、身に付けた方法です。

「あー、また心配しちゃった」

もし、ついつい心配しちゃう自分を責めてしまう傾向のある方は、まずはこっちが大切かも。

「心配する自分に気づいている」ことに気づいみる。
まず気づく、って問題解決のスタートですよね。これに気づいていたらそれだけで素晴らしい〜!と思うわけです(パフパフ〜)

そのうえで、もし、心配する自分をダメ出ししそうになったら、優しい言葉を自分にかけてあげる。

「はじめての子育てだもん。仕方ないよ。」
とか
「自然な親心だよ。」
とか、
「〇〇ちゃんが、泣いている姿を見るのがしんどいんだよね。」
とか、
「私だってどうしていいかわかんなくて、不安なんだよね。」
とか。

時間があったら、「どうして、心配になっちゃうのかな?」って、自分に聞いてみてもいい。
そうしたら、小さい頃の何らかの記憶を思い出して、心配の原因がわかるかもしれない。

自己対話を通して、とにかく自分に優しく。

心配な自分、不安な自分を、落ち着かせてあげるイメージです。

ただただ、よしよしって頭を撫でてあげる感じ。
自分に安心感を与えてあげる。

「心配する」マインドって、これまでの生きてきた自分の心の集大成です。
それを、変えていこうって、けっこうエネルギー使います。
だから、うまくいかなくても責めないで、安心感を与えておくというのを、ベースにするって大切かと思うわけです。


その2  《子育てにNHAを取り入れてみる。》

NHA(エヌエイチエー)って?

The Nurtured Heart Approachの略。
日本語にすると、〈心を育てるアプローチ〉

アメリカ生まれの新しいコミュニケーション方法です。

子ども自身が、「自分って生きているだけで素晴らしい存在なんだ!」と自分で実感できるように導いていきます。

自分のことを信じる力が心の中に育っていきます。

さて、NHAを、「心配症母さん」の子育てに取り入れてみると…

まず、「心配させるような言動をしている子ども」にフォーカスするを、いったんやめてみます!

心配って、子どもの「できていないところ」に注意を向けている状態ですよね。

そうではなく、「すでに、できているところ」にフォーカスしてみるんです。

例えばこんな感じ。
次の話は、私がNHAを取り入れていく中で発見した、娘の「すでに、できているところ」です。

娘とのやりとりで、こんなことがありました。

雨上がりの午後。
1歳半の娘とお散歩へ行こうとする場面です。

玄関のドアを開けると階段が数段あります。
雨上がりなので濡れています。

そこで、私は娘に一言。
「濡れてるよ。」

その後、娘は私に
「ゆっくりね」
と言ったのです。

この娘の何気ない一言に、私の「NHAセンサー」がピピッと働きました。

「ゆっくりね」の一言に注目してみると、
【雨だから、階段は濡れている。
 濡れているから滑る。
 滑らないようにするためには、ゆっくり歩けばいい】ということがわかっている、ということです。

まだ、2歳にならない娘には、そのことがちゃんとわかってる!

私は、娘にこんな言葉をかけました。
「すごい!ゆっくり歩けば滑らないってことが、わかっているんだね。それって、安全に歩こうとしてるってことだね!」

ほんとに些細な出来事です。
でも、私は何だか、嬉しくなりました。

雨だからゆっくり歩いた方がいいって、自分の経験から導き出すことができてる。それって、一歳半でもできるんだ…すごいなぁ。
って思えたのです。

親としては、歩くのがまだおぼつない娘が、転ばないように、とそのことばかり考えていました。

でも、娘の中には、「気をつける」という意識がすでに存在してるんです。

これが、先程言った「すでに、できているところ」です。

NHAを学んでいなかったら、完全にスルーしていたところです。

NHAって、瞬間を捉えて、よーくよーく細かく「見る」んです。 
そして、それを声に出して伝える。

その練習をしていくと、少しずつ、何げない場面に、子どもの素晴らしい性質や既にできていることが隠れていることがわかってきます。

これを続けていくと、「心配ばっかり、いやになっちゃうよー」の子育てに、光が少しずつ差し込んで、子どもに対する信頼と安心感の割合が増えてくるんではないかと思うのです。

現在2歳の娘にNHAを実践すると、とても嬉しそうな顔をします。そして、苦手なことを進んでやってみようとする場面にも、出会うようになりました。

娘の中に、自分に対する信頼感が、定着しつつあるのかな?と思っています。


noteへの初投稿は、「心配するーされるの関係性」から卒業するために、子どもへの信頼を増やしていこうよ!
というお話でした。


とはいうものの…
とはいうものの…
いきなり心配をなくせ!というのは無理ですよね。

ですので、私の場合、「その1」で書いたように、気づいて、受け入れ、自分に温かい言葉をかけつつ、

娘ができているところを、まずは一日一つ探すくらいのペースでやってみました。もちろん、バタバタ忙しくて、全然探せない日もしょっちゅう!

それでも、続けていると、少しずつ「NHAの目」が養われてきます。


「心配するーされる関係」って、エネルギーをすり減らす関係性っ言えそうですが、、(というか、親が子どものエネルギーを奪いとっている?!)

NHAをしていると、「エネルギーを高め合う関係性」になれるんじゃないかなって思います。

心配から、信頼へ…  

これからの時代の新しい子育てに役立つ知恵の一つに加えたい…

そんなことをぼんやり思う今日この頃です。

これから、NHAを実践していく中で得られた気づきを綴っていこうと思っています。興味のある方は、読んでくださると嬉しいです。

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