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コンカフェ嬢にガチ恋した友人の話

こんにちは、ももめのです。

こちらの記事は某店の某コンカフェ嬢にガチ恋した私の友人の話を、私の見解を交え記載したNoteとなります。

かなりセンシティブな内容を含む記事となっているので、読み進める場合は自己責任でよろしくお願いします。
コンカフェオタクやコンカフェキャスト当事者の方は、より一層にご留意を願います。

また、こちらの記事は私個人の見解を綴った内容であり、キャストやお客様としての在り方を指南するものではございませんのでご理解ください。
特定の店舗や個人への非難を目的とした記事でもございませんので、店舗やキャストの特定に繋がるコメントはお控え願います。

以上を踏まえてお読みいただける方のみ、読み進めていただけると幸いです。


2023年某日、私は友人(以下「Y氏」とする)に誘われ、彼の行きつけのコンカフェに訪れた。
そこには彼の推しキャスト(以下「A子」とする)が在籍しており、以前からA子の話を伺っていた私は友人の推しがどんな人物か興味があった。
初めての来店ということもあり、私は無難な対応をしつつ談笑する二人を眺める。
A子という人物は、私目線での第一印象は「男の扱いに慣れていそう」だった。見た目が良く、沢山喋る。口下手なY氏にも笑顔で対応してくれていた。
Y氏は「A子と話す時間は楽しい」「A子は自身に心を開いてくれている」と言っており、それは勘違いだと思っていたが余計なことは言わずその日は解散した。

私はひとりで店に行くことはなかったが、
Y氏は推し(A子)に会うため、その後もかなりの頻度で店に通っていた。

後日、再びその店にY氏と来店した。
その日はY氏に服を買いたいと言われ、ファッションに無頓着な彼の代わりにコーディネートを手伝う名目で、ふたりで街へ出かけており、
夜、時間が余ったので帰る前に立ち寄った。

服装に無頓着なY氏が普段と違う服装で来店すれば、それについてA子は少なからず言葉をかけると私は思っていたが、A子はY氏の服装が変わっていることにこちらから言うまで気付かなかった。
そういう性格なのか単に気付かなかっただけなのかはさておき、A子はY氏に対しあまり関心が無いと察した。だが、キャストがお客さん全員に目配せできるわけではないので、これに関しては咎めるほうが野暮だと思う。

しかしその後、A子がシャンパンを開けてほしいとY氏に強請った。
どういう経緯かは忘れてしまったが、ふたりの間ではいつものやり取りだと感じさせる雰囲気ではあった。Y氏は、はっきり断らなかったが同時に了承もせず「えー……」と渋っていた。
「今日は服も買ったしお金が……」と言うY氏に、A子は「お願い」とY氏の目を見つめ心に訴えていた。
なんとお手本のような光景かと、心密かに彼らのことを笑っていた。が、そもそもコンカフェ嬢とはそういう仕事なので何も咎めることはできない。
しかしそれでも私はA子に少し引いた。コンカフェ嬢としてはまあそういう営業も必要だと思うが、Y氏は渋っているのだから今日のところはもういいじゃないか、と。
友人(私)と服を買いに街へ繰り出し、その合間でせっかく友人とふたりで店に来てくれたというのに、何をそこまで強請る必要があるのか、と。
今日は服にお金を使ったと言われているのだから、今日くらい遠慮したほうがいいかなと考えないのか。
Y氏は普段ひとりで頻繁に来店しているのだから、その時にタイミングを見て強請っては駄目なのか、今日はふたりに楽しい時間を提供して帰ってもらおうというスタンスでは駄目なのか、と。
シャンパンだって安くない。2~3万円か、なんならそれ以上するものもある。強引に強請り渋々下ろしてもらえたとしても、ゴリ押しで頂いたシャンパンが嬉しいのか。その値段に見合った時間を提供できるのか。
推しに弱いY氏が強引に強請られどういう気持ちになるか考えないのか。

無論、客に気を使い過ぎては売上が伸びないので、
A子が悪いと言っているわけではない。
しかし、お客さんがあってのコンカフェ嬢なのに、
そのお客さんの気持ちに配慮しないのは如何なものかと思う。

A子はY氏を「客」以下としか見ていないと確信した。
勿論コンカフェとはそういう場所だし、そんなことは私も分かってるが、
A子は単価上げしか考えておらず、お客様にも楽しんでもらうための時間を提供したいという意識はあまり高くないと察した。
仮に私がA子のオタクであれば即降りている。
まずそう言い切れるムーブだった。

しかしシャンパンを下ろすかどうか決めるのはY氏なので、
コンカフェに通うこともお金を使うことも、全てY氏の自己責任である。だからA子に使うお金に後悔が残らないなら好きにすればいいと思っていた。
ゴリ押しだろうがなんだろうが、渋った上でだろうがなんだろうが、自分の判断で下ろしたならそれは全て自己責任である。

結局その日は根負けしてY氏はシャンパンを下ろした。
A子はコンカフェ嬢として仕事をしただけ。
Y氏は分別ある大人が自己責任でお金を使っただけ。
誰も悪くない夜だったが私の中で一抹の蟠りが残った。


その後も、Y氏と共に数回店に足を運んだが、A子は相変わらずだった。
けれど、別に誰が悪い訳でもないので私も私で楽しんでいた。
その頃には私もA子や他のキャストともそれなりに話せる仲になっていたので、Y氏と共に楽しませていただいた。
ただ気になったのは、店でのY氏の様子を見ていると「少しA子に気持ちが向き過ぎている」と思った。これはその頃からなのか元々そうだったのかは分からないが、どちらにせよ「危ない」と思った。
これは私の持論だが、コンカフェにしろキャバクラにしろ、適度な距離感でほどほどに楽しむべきものだと思っている。
気持ちが向き過ぎると自分のメンタルが疲弊することだってあるし、お金だって使い過ぎてしまう。なにより楽しむはずの「推し活」が負担になってしまう。そんなに悲しいことはない。

大前提としてコンカフェ嬢はお客様の「友達」ではない。
「恋人」でもない。あえて言うなら「他人」か「知り合い」である。

飽くまでお店やお金を介しての関係性であり、それ以上でもそれ以下でもない。それを自覚して楽しむべきである。

なのでそれ以上の関係性を望んでしまう精神状態になってしまっては、いずれどこかで負担は生まれる。必ず。
必ず、です。

「推しは推せるときに推せ」
この言葉は「自分のメンタル、お金、時間、それらに無理のない範囲で推せるときに推せ」という意味だと解釈している。

Y氏はもう、推せる状態ではない。
遅かれ早かれ限界は来る。私はそう察していた。

それ以降、私はY氏に
「A子を推すのは程々にしたほうがいい」と助言を繰り返した。
おせっかいかもしれないが、本人の為だと思った。事実、Y氏からA子の話を聞くとき「楽しかった」という話題があまり出なくなっていた。

「A子に嫌われたかもしれない……」
「好きなのか分からない……楽しいのかも……」
「自分は所詮客と分かっているが、A子は自分を気に掛けてくれる……」

そんなことを言うようになっていた。
そして不安を解消するかのように、Y氏は店に通う頻度が増していた。

私は「A子は大した女じゃない!目を覚ませ!」とY氏に何度も強く言った。
事実、私の目から見てA子は大した女に見えなかった。見た目が可愛いだけの承認欲求が強い女としか思えなかったし、そんな女に何を病むほど惚れ込んでいるのだと思った。

しかし幾ら言おうとも、Y氏からは「ももくん(私)はA子のこと分かってないから……俺とも人の好みが違うしさ……言ってることは分かるけど……」と煮え切らない反応をされた。

念のため補足しておくと、A子は全く悪くない。
彼女はコンカフェ嬢、ただ「仕事」をしているだけだ。
なのでA子を責めるつもりは毛頭ない。
だからこれはY氏の友人としての意見だが、
Y氏にとってA子は「良くない存在」だと思っていた。

A子はY氏に「わたし男友達ぜんぜん居ないよ」とか
「彼氏いないよ」とか言っていたそうだが、
私はそんなこと全て嘘だと分かり切っていた。
A子の風貌と異性への接し方である程度は予想できるし、
仮に嘘でないとしても、真偽の分からない推しの男絡みや恋人の有無で一喜一憂するような状態では、もう健全な推し活は出来ないと思った。
というか何故Y氏はそれ(A子の嘘)が分からないのかと思った。恋は盲目というか信じたいものを信じたかったのだろう。これに関しては見る目がなかったY氏の落ち度である。

そして某日、遂にY氏から連絡が来た。

「ももくん…聞いて…A子、実は彼氏居たって……」

Y氏は捨て鉢にそう呟くが、
私は「でしょうね」以外の感想がなかった。

さて、ここからが本題と言えるかもしれない。
これまでの文章はすべてプロローグと言っていい。

Y氏と通話すると、彼の感情はぐちゃぐちゃだった。
A子のことが好きなのか嫌いなのか、
どうしたいのか、どうしたかったのか、
まだ店に行くのか、店に行くことを辞めるのか、
酷いくらい纏まりのない話だった。

そしてY氏は声を荒げる。
「A子なんなんだアイツ!俺の使った金は彼氏とのデート代に消えたってか!ふざけるな!彼氏居てもいいが嘘付くなら隠し通せ!隠せないなら初めから嘘を付くな!夢しか見せれない仕事ならせめて夢だけは見させてくれよ!A子のことをめちゃくちゃにしてやりたい!」

ここまで声を荒げるY氏は友人の私ですら目を見張るものがあり、私は戦慄した。
酷い逆恨みではあるが、Y氏の言い分も分かるし、A子も男関係はせめて上手く隠すのが筋だと思う。100%Y氏の肩を持つことはできないがせめて友人として出来る限りのことを言った。

「Y氏くんのメンタル的にも、もうA子に関わらない方がいい。店にも行かない方がいい。それだけ恨みがあるなら代わりに俺が行ってA子に小言のひとつでもぶつけてやる。それでY氏くんの気が晴れるなら」

そう言ったがY氏は
「そこまでしなくていいよ。もう冷めた。なにが推し活だ。自分は馬鹿だった。もう店には行かない」
と言い、A子の描いた絵だったTwitterのアイコンを消し、拾い画に変えた。
余談だがその絵というのも、どうみても鉛筆で1分で描けるような落書き以下の代物だ。20万円以上のシャンパンを下ろしてくれたこともあるY氏に対して唯一A子から贈ったものが落書き以下の絵だと思うとY氏が不憫で仕方がなかった。そのくだらない絵を喜んでアイコンにしてるY氏に「だから舐められるんだよ お前は」とさえ思ったね。

とは言えアイコンを消したY氏に、私は
「よく言った!A子なんて大した女じゃないよ!もう忘れよう!」
と慰め、A子の悪口大会に花を咲かせた。

しかし、その2日後くらいに、舌の根も乾かないうちに
またY氏が店に来店していたと知った時は流石に庇いきれないなと思った。
アイコンもA子の絵に戻ってましたよ。ここまで来ると何も言えねえ。

念のため何度も言うが、別にA子は悪くない
コンカフェ嬢として仕事をしていただけだし、
どちらかと言うとY氏が馬鹿だっただけの話である。
言うまでもなく、店に行くこともお金を使うことも自己責任である。

ただA子はコンカフェ嬢としては全く悪くないが
人としては相当たいがいな奴だと、今でも思う。
勿論これは私の主観であり、友人のこともあって穿った見方をしてしまっているのかもしれない。が、私はどうにもA子が好きになれない。

曲がりなりにもY氏はA子の太客で居てくれたわけでしょ。
A子のことを好きで居てくれて、良いお客さんで居てくれたわけでしょ。
ならもう少し気に掛けてやれよ。

Y氏が来店予約してくれてた日に、それを忘れて
「今日来店予約ありません~(泣)」なんてツイートしてやるなよ。
流石にあんまりやろ。報われなさすぎやろ。客大事にしたれや。

Y氏が20万円の高額シャンパン下ろしてくれたんやろ。
それ以外も散々わがまま聞いてくれてたやろ。
客側が見返り求めるのも変な話だと思うけどさ、
小さくていいから、もう少しできることしてあげてほしいと思うよ。
なんだあの鉛筆で1分の落書きは。太客相手に舐めてるだろ。
他店の女の子がおしぼりに描く落書きでも、もっとまともですよ。
20万円のシャンパン下ろした日に忙しくてY氏の席に付けなかったらしいのはY氏から聞いてそれは仕方ないと思うけど、後日謝るとかお礼伝えるとかあってもいいと思うんですよ。他客にマウント取りたかったんかな笑 とか笑ってられるの逆にメンタルすげえわ。20万円はちり紙じゃないっすよ。

ガチ恋客めんどくさい、と愚痴るのは良いですよ。
けどあんたらの仕事はそのガチ恋客の使ってくれたお金で
成り立ってるんじゃないんですか。
気持ちに応えてやれとは言わないしそんな義務はないけどさ、
せめて感謝はしてやれよ。

彼氏居てもいいよ。恋愛禁止アイドルじゃあるまいし。
けど、せめて隠せよ。これでもかってくらい隠せよ。
馬鹿でアホでどうしようもないガチ恋キショ客かもしれんけど
そいつらに夢くらい見させてやれよ。夢しか見せれないんだから。

A子は悪くない Y氏が馬鹿だった
そのスタンスは崩さないし、事実だと思ってるけど、
私はA子が好きになれない。

話を戻します。
Y氏が再び店に行ったという報告を受け、
私はもう呆れを通り越して爆笑した。

友人がコンカフェ嬢にガチ恋した挙句、逆恨みに近い感情を拗らせ、
しかし好意は簡単に捨てれず、また店に行くなんて、
こんな傍から見る分には腹が捩れるほどおもしろい話を放置するなんてもったいないと思い、カスな私は店凸しました

Y氏とではなく、
ひとりで来店する私をA子は珍しがっていたように見えたが、
同時にかなり警戒されていると思った。
何ならこちら側も相当気まずかった。

仕方がないので必要経費と割り切りキャスドリを入れて強制召喚。
「Y氏のことを聞かせて」と訊ねるも「何も言うことないけどね」と一蹴。
が、「面白がって来ただけで何をするつもりもない」と伝え
「屈託ない話を聞かせて」と敵意がないことをアピール。
事実、A子のことは人としては嫌いだが別に敵意は無い。

すると色々話してくれたので、下記に内容を記載。

・ガチ恋客が嫌過ぎる そうなるくらいなら推さなくていい
・オタクと繋がらないと言ってるのに変な気起こす奴マジ無理
・私はこんな業界で頑張ってきた
・Y氏はアスペ 重度のメンヘラ 多重人格 周りを困らせるな
・来店予約忘れた件は単に忘れただけ(反省の色無し)
・男友達が居ないとは言ったけど「彼氏が居ない」とは言ってない笑
・Y氏に彼氏の存在を隠す必要があるという認識がそもそも無かった
・20万円のシャンパンは別に頼んでない 忙しい時に下ろすなよ
・そのシャンパンも他客にマウント取りたかっただけでしょ笑

概ねこういった内容だった。
たいがいな内容ではあるが、コンカフェ嬢の本音なんて多くの場合こんなものなので今更とやかく言うつもりはない。勘違いする方が馬鹿だし、そんなに間違ったことを言っているとも思わないのである意味では本当に屈託のない話を聞かせてくれたのだと思う。

しかし私が唯一疑問だったのは
・ガチ恋客が嫌過ぎる そうなるくらいなら推さなくていい
という部分だ。

ガチ恋客が嫌なのは分からなくもないし、事実Y氏よりももっと厄介な客が居たとA子は話しており、それは嫌になっても仕方がないと思うが、
疑問なのは「初めからそういう業界だと思わなかった?」という点だ。

ガチ恋客は面倒だと思うが、そういった客が最もお金を使ってくれる層であることも事実だ。言い換えると「メインターゲット層」とも言える。
下心ありきのお金を受け取ることが前提の仕事に自ら携わっておいて、下心そのものに嫌悪感を剥き出しにするのは如何なものかと思う。
逆にそういった「厄介性」に直面、或いは対処する覚悟がなければ
何故コンカフェ嬢という仕事を選ぶのか疑問に思う。

純粋な疑問から本人に訊ねると、
「そういう業界と思わなかった」と真顔で返答された。
「そういうお客さんを作らないようにしたつもりだ」とも話していた。

しかし「そういう業界と思わなかった」のであれば、それはA子の認識不足であり、更に想像力も著しく欠けていると言わざるを得ない。
小学生であったとしても安易に分かる話であることは自明。

また「そういうお客さんを作らないようにしたつもりだ」に関しては
A子の意図に関係無くガチ恋及び厄介行動に出るからこそ厄介オタクなのだと声を大にして言いたい。
自分の心持ちでオタクの行動をコントロール出来ると本気で思っているのであればそれは多大なる傲りだ。心理学者も戦慄必須。

まあそんなわけで、客も客ならA子もA子だなと思った。

ただ、しつこい様だが、別にA子は悪くない
コンカフェ嬢として仕事をしていただけである。

客が馬鹿だった、のひとことに尽きる。
ただ心情的にはY氏に同情する。友人ということを抜きにしても。

けれど私があれほど「A子は大した女じゃない」と伝えていたにも関わらず
聴く耳を持たなかったY氏にも原因はある。

そんなY氏ではあるが、
この記事に書いた内容と私の見解を全て話すと、
A子の異常性と自身の不器用さを同時に痛感していた様子ではあった。

願わくばY氏が精神的に成長し、
いつの日かこれを笑い話にできますように。

奇しくも今日2024年7月7日は七夕、
藁にも縋る思いで願わせていただこう。

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