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国家資格は取得した瞬間からコモディティ化している

上記ツイートが、1月にTwitter臨床工学技士界隈でプチバズしていました。
これについて、自分の所感を記しておきます。
きっとこれは、すべての資格を持って働く医療従事者の皆さんに当てはまる話だと思うので、広く伝わっていただければ幸いです。

結論はひとつ。国家資格ができた瞬間から、その仕事はコモディティ化しているということです。

コモディティ化(コモディティか、英語: commoditization (※))とは、製品やサービスについて、性能・品質・ブランド力などに大差がなくなり、顧客からみて「どの会社の製品やサービスも似たようなもの」に見えるようになった状況、を意味するマーケティング用語[1]。何かを単なるコモディティのように扱う行為、またはそうなるプロセス[2]。
Wikipedia

国家資格とは、国がこの人はある一定の知識や技術があるよ!というお墨付きです。これがあることで、資格がない人がやったら犯罪行為になるようなことも、医療行為として患者さんに行うことができます。

国家資格があるからと言って、すぐに働けるわけではありません。しかし、国家資格を得た合格者が毎年毎年社会に出てきています。また、現時点で働いている人たちがたくさんいます。つまり、自分と同じ技術や知識を持っている人が量産されているということ。

言い換えれば、あなたの代わりは、たくさんいるということです。これがコモディティ化です。

しかもそれが、国家資格が付与されることで、みんなと同じだということが明確化されていきます。

コモディティ化した商品がたどる運命は、低価格化です。価格でしか差別化できなくなるからです。

突然、病院から解雇を言い渡される…ということはないかもしれませんが、安い給料でしか働けない、あるいは転職せざるを得ないという状況が待っています。

では、コモディティ化を防ぐ方法は何なのか。

それは、自分の価値を国家資格以外に見出して差別化することです。

それはもしかしたら、マネジメント能力かもしれません。あるいは臨床の高い技術、あるいは学術発表、あるいはプログラミング、あるいは財務、医事に必要な診療報酬の知識…、別に臨床や仕事に特化したものでなくても良いと思います。趣味の延長線上で自信が持てるものを持っている人、自分は羨ましいです。

ちなみに自分は「実行力」です。
「そんなこと?」と思われるかもしれませんが、実行力のおかげで、いろんなマネジメント業務を任されるようになりました。

些細なことでも良いと思います。ただ、人と違う何かを見つけましょう。

ひとつでも国家資格以外に自信を持つことができる何かを皆さんは持つことは、コモディティ化を防ぐ助けになります。

今後の皆さんの活動の参考になれば幸いです。

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