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人間の能力を下げるモノ

20世紀に入ってから、人間の持つ知能指数は驚異的に上昇しました。しかし、1990年代になると成長が頭打ちになり、2010年には下降し始めました。

この現象にはもちろん原因が存在します。

一つの原因は、スマートフォンの普及により私たちの生活が多様化し、マルチタスクになったことです。スマホを使いながら何かをするという状況が増えたことで、人間の知能指数が驚くほど低下しているという状況になりました。

マルチタスクができると思っている人々の中には、音楽を聴きながらの方が作業効率が上がると主張する人もいますが、実際には彼らは他の人々と比べて集中力が著しく低いことがわかっています。

ある実験で、スマートフォンの電源を切ってポケットに入れ、テストを受けたグループと、スマホを教室の外に預けたグループでテストの点数を比較した結果、スマホを預けたグループの方が高い得点を獲得しました。

つまり、スマートフォンを無視するという行動が集中力を高めているのです。

現代では、100%ではなく60%の完成度でもスピード感を持って生きることが求められています。そのため、この状況は避けられないものかもしれません。

マルチタスクができない過集中型のADHDの人々が生活に困難を感じるのも、この問題が一因と言えるでしょう。

マルチタスクを要求される社会が続く限り、今後20年ごとに知能指数は6〜8%ずつ低下し続けます。私たちの知能指数が他の生命体よりも低くなり、そう遠くない未来で他の生命体から支配される日がくるかもしれません。


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