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まぼろしの小さい犬         フィリッパ・ピアス作

父母が犬好きであったせいか
子どもの頃から、いつも隣に犬がいた。
犬は友であった。
過日 ロシアの空爆により破壊されたウクライナの
都市の瓦礫の中を彷徨う犬の映像を見た。
心が痛んだ。
今回のテーマは 愛をこめて「犬」です。
全4冊の4冊目です。

ベンは誕生日に祖父から、小犬をプレゼントされることになっていた。
しかし届いたものは刺繡された小さい犬の額だった。
これは 祖父母の亡くなった息子ウィリーが
母のためにメキシコで買い求めた土産だった。
チキチトという名のチワワ。
スペイン語でチコは小さいということ。
チキトはとても小さい。チキチトはとてもとても小さいということ。
ベンは目を閉じて チキチトを夢想した。
目と閉じなければチキチトは現れない・・・
ベンは目をつぶって 車通りを渡り交通事故にあう。
やがて 祖父母から、
生きた本物の小犬をもらえることになり、
引き取りに行く。
現実の犬とチキチトの違いにベンは・・・

フィリッパ・ピアスの作品で有名なのは
「トムは真夜中の庭で」でしょう。(時を超えて)
「ハヤ号セイ川をいく」などもあります。
まぼろしの小さい犬につながっている作品も多々あります。
ピアスの作品を読む度、連作ではないかと
思ったりもします。ぜひ読んでもらいたい。


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