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東京国立近代美術館へ重要文化財を見にゆく

春の陽気に連れられて、そろそろ出かけたい。
そんな気持ちで、
今週は東京国立近代美術館へ行ってみました。

お目当てはこちら。
重要文化財の秘密。

なんとなく、面白そう。
の軽い気持ちで、いってみたけれど、
見応えありました。

中でも、印象に残ったのは、
横山大観の水墨画、
生々流転という水の輪廻を描いた
40mの絵巻でした。

天から降った雨の一滴が集まって
渓流となり川へと成長し、
さらに大河になって海に注ぎ、
最後は飛龍になって天に昇る。
そんな物語が描かれています。

この、40mという絵巻の長さ、
文字で見るのと、
実際に体感してみるのでは、
随分と違うように感じます。
歩けど、歩けど絵巻は続く。
という、貴重な体験をしました。

そして、ちょっと思い出しました。
初めて、横山大観の作品と
意識してみたのは、
鳥取の足立美術館の事でした。
その厳かだけれど、無重力を感じる作品。

多分適切な感想ではないけれど、
この絵を見たまま逝ったら、
幸せになれる気がする。
そんな、天に導かれる感じ。

この絵巻にもそんな印象を受けて、
このまま、連れていかれたい。
そんな気持ちになってきました。

そして、そのあとちょっと反省して、
私には、まだ早い。
もうちょっと、重力に抗って生きていこう。
と現実に戻ってきます。
毎回そんな気持ちになって帰ってきます。

地に足をつけて生きていく。
毎回、逆説的に私にそう決心させる。
私にとってはそんな存在です。

さて、天に導かれたくなるか
どうかは別として、
40mを体感してみてもいいかもしれない。
美術を体験としてみたい方に。





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