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山種美術館で癒される

山種美術館がいいよと、
私に教えてくれたのは、
多摩美で日本画を学んでいた
学生さんだったと思う。

それから何年も経って
今年、初めて行ったのだけれども
ああ、いいなあと思う。

絵を1枚、1枚みていくのも素敵なのだけれども、
共通のテーマで複数の絵が
集められているのは、
また違った印象を受けることになる。

さて、年の瀬に癒されたい。
そんな要求を抱えて、
癒しの日本美術を求めて
今年最後の山種美術館に行ってきました。

日本美術、その中でも特に掛け軸、
それは私の中で、勝手ながら、
大変地味な部類に分類されている。
美術館や、博物館で掛け軸に出会うと、
どちらかというと眠くなる。
そんな印象を持っていた。

その記憶が、今回の展示で一掃されてしまった。
ゆるかわいい掛け軸。
若沖といえば、過去、
精密な絵に見入って感動したことはあったのだけれども、
同じにわとりでもこんなにコミカルに描かれているとは。
とっても可愛い。
次から次に展示されている、
江戸時代のゆるかわいい作品に
心うばわれてしまいました。
これは癒される。
掛け軸をみながら心がきゅんきゅんするのを感じる。
そんな体験いままでにない。
そんな作品が集められている。

くるっと会場を回って、
ああ、この絵の中の世界に迷い込みたい。
そう思った絵が私には2枚ほどあった。
ごく稀にそんなことを思いながら、
絵を眺めることはあるのだけれど
それが同じ会場内で2枚もあるなんて。
静けさと、優しさで満ちていた。
もう、そういう絵に出会ってしまったら、
ずっと見つめていたい。

そんな作品をながめながら。
今年も色々あったけれど、
終わりよければすべてよし。
こうして、静かに絵を鑑賞できるのも
幸せなことだなあと感謝して過ごした日。

展示は、2024年2月4日まで。

https://www.yamatane-museum.jp/exh/2023/healing.html







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