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S-33 すべすべツルツル青い目の君

お父さんとお母さんにも子供時代があったらしい

 信じられないけど どうやら本当のことらしいです。お父さんはいつも元気でエネルギーが有り余ってるような男の子だったんじゃないかな。
 お母さんについてはこれだけは言えます。間違ってもお人形さん遊びなんかするタイプじゃないよね。野山をはだしで駆け回る野生児だったんだと思います。
えっ 違うの? まあいいか どうせむかし むか~しすぎて本当のことなんか誰にもわからないんだから。
 お母さんが小学三年生の頃 友達と山にわらび取りに行った時のことです。実はわらびはちっとも見つからなくて あきらめて帰ろうと思って笹の茂る場所から山道に戻ったら、とぐろを巻いてカマクビをもたげている大きなヘビに道をふさがれていたんです。友達は足がすくんでしまって歩けない。お母さんは大丈夫 大丈夫って言いながら友達を支えて脇の笹の繁みを通ってヘビを避けて少し先で山道に出たらしいの。その後お母さんはヘビまで1メートルくらいの所まで近づいてしっかり観察したらしいの。もう今となってはヘビが何色だったかなんて思い出せないみたいだけど その目が青と緑の混ざったビー玉みたいにキレイな色だったってことだけ覚えているみたい。
 でもねその後で図鑑なんかを色々調べて見てもそんなにきれいな目をしたヘビなんてどこにも載っていなかったそうです。それは不思議と言えば不思議なんですけど 人間の記憶と言うのは知らぬ間に自分で好きなように書き換えちゃうことがあるらしいでしょ。
 という事は 単なる脳みその思い違いかもしれない。
でも・・・もしかしたら・・・どこかにいるのかも
そんなキレイな目をしたヘビが・・・

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