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No9 夢の中 そして ドアチャイム

『えっと それで私たちの事を思い浮かべてくれたってわけなの? でもどうして私たちなの?』
『だってあなた達ポピー横丁の人たちってちょっと変わっているでしょ。 あ~いやいや とてもユニーク つまり独特な人たちが多いでしょ。座談会なんか開いたりするしね。

だからその中でも ”一番”暇そうな” モモちゃんとモグモグの事をふと思い出したわけ。』
『それって褒めてないよね。なんかこう かなりディスられているような気がするんですけど・・・』
『それだけじゃないわよ。きっと助けてくれるって信じていたわ。
実際犬の嗅覚が役だってハーブの名前を言い当てられたでしょ。私たちネコ族にはちょっと無理だったわ。あのハーブたちはハルちゃんがもう名前を忘れてしまったものだったらしいの。』
犬の嗅覚についてのミケやマーチルの言葉に悪い気はしません。
それにしてもここは一体どこなんでしょう。
『ここは夢の中らしいんだよ。ハルちゃんのね。』マーチルもまだ納得し切れていない感じでそう言いました。 
『ハルちゃんの夢の中で ハーブの名前を言い当てたことでそよ風が吹き始めたってことは 少しはハルちゃんが元気になったってことだよね。』
とモグモグが合点顔です。そうか ようやくわかって来た気がします。
『それで あのドアチャイムのことなんですけど なんかこう 親しみを覚える形なんだよね モデルはもしかしてシバイヌモモだったりして・・・』 期待を込めて質問してみました。
『・・・んなわけないでしょ。似てないし・・・』とミケの冷たい一言。 
そっ そうだよね・・・

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