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私が今生きていられるのは。

私は今22歳。彼とはもうすぐ付き合って4年になる。20歳で専門学校を卒業し、就職をした。そこで働き始めて、これからどんなことを経験できるのか楽しみで仕方がなかった。でも、入ってすぐ当時の主任、副主任からのいじめが続いた。どこから情報が入ったのか私の休日の行動が筒抜け。出勤しても挨拶はしてくれない、休憩室では彼氏がいる事で「きもい」などの暴言や下ネタでいじられる。仕事の面では、本来の業務はさせて貰えず、ずっと雑用を命じられ時間のかかる書類書きは全て回される。そんな毎日にどんどん疲れてきていた。入社して3ヶ月たった頃に主任、副主任が同時に辞めた。やっと開放されると思った矢先、次はトップの人からのパワハラだった。新卒の私は毎日「他の職員とは仲良くするな」「私たちの言うことだけ聞いとけ」そんなことを言われ続けた。それでも他の職員の方には、良くしてもらいコミュニケーションとして特に気にせず仲良くしていた。それが気に食わなかったトップの人はどんどん当たりが強くなっていた。辞めるまでの4ヶ月間個室に呼ばれ何かしら怒鳴られる毎日。そんな中で私の身体も精神もボロボロだった。家の中にいても監視されている感覚に陥って、落ち着かない。髪の毛を自ら抜き、髪の毛が無くなっていった。食べ物も喉を通らない、睡眠も出来ない、眠れてもうなされて目が覚める。何度か自殺を図ったこともあった。そのうち仕事でも笑顔が無くなっていき、外では抑えていられても家に帰るとちょっとした事で不安になって、パニックになっていた私は部屋を荒らし、叫ぶ事も多くなっていった。自分が自分じゃないみたいで我に返ったとき、とてもショックだった。荒れた部屋の惨状をみて泣く毎日。彼は仕事場での状況を知っていたから、彼の仕事がない日は私の退勤時間に合わせて迎えに来てくれたり、来れない時は毎日ラインを送ってくれていた。自分でも感情が抑えきれず泣きながら暴れた時は彼が必ず夜中でも走って家に来てくれた。暴れている私をなだめ、泣き止むまで抱きしめて、頭を撫でてくれる。それがとても安心した。彼が近くにいてくれる事で私の心は安らいだ。私が泣き疲れて眠りに落ちた頃、彼は静かに私がなぎ倒した部屋のものやビリビリに破いた紙を片付け綺麗にして家に帰る。彼が自分の家に帰るのは朝方4時、5時。朝起きると何も無かったような部屋があった。そんな日々を送っていた。その頃から精神科に通い、睡眠薬や精神安定剤を処方されていた。仕事が休みの日の前日から調子は良くなる。休みの最終日の夜は決まって精神的にも体調も不安定になる。休みの日に出かけても急に涙が溢れて止まらなくなったこともあった。そんな私を変わらず彼は支えてくれた。私の大好きなオムライスや、いろんな料理を作って待っていてくれる。「今日も、頑張ったね」って出迎えて抱きしめてくれる。彼がいなければ私は今ここにはいない。きっと自ら命を絶っていただろう。働いて7ヶ月がたった頃もう辞めようと思い、話をしに行った。案の定怒鳴られ、最終的には「社会不適合者」「この仕事は向いていない」「精神疾患が元からあると思っていた」と言われた。それでも、やっとの思いでその職場は辞めることが出来た。働いたのは7ヶ月間だけであったが、私の中でも今までで1番辛い7ヶ月間だった。それを近くで見ていた彼も同じくらい辛かったと思う。月日が経ってあの時の話をした時、あの日々を思い返して彼は涙を流しながらあの時のことを話していた。私は初めて見る涙だった。彼はきっと私には見えないところで悩んで泣いていたのかなと思うと、胸が苦しくなる。それと同時に彼が私のパートナーでよかったと思う。今はいい職場に恵まれ、彼ともたくさん笑って過ごせている。ほんとに感謝でいっぱい。これからは、あの時笑えていなかった分もこれからはたくさん笑って彼と一緒に幸せになりたい。

#私のパートナー

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