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私たちの子供は大学にいく必要があるのだろうか
「神山まるごと高専」をご存じの方は多いのではないだろうか。
まず、高専って何??
当たり前のように4年制大学に行った私にとっては高専自体耳慣れない言葉。
高専に5年間行けば「大卒相当の資格」が取得できる。
デザイン・プログラミングや起業家マインドを学ぶことができる。
学びを受けられる経営者が豪華で星野リゾートの社長さんもいらっしゃる。
15歳から起業家を目指す子供達って私の時代と比べるとはるかに多いと感じる。今の時代の若者の「稼ぐ」や「生き方」に対する貪欲さは私の時代とは全く違う。
では、今3歳の私の息子が15歳になる頃にはどれくらい時代は進んで行ってしまうのだろう。
もはや当たり前に高校に行くとか、大学を選ぶという時代ではないかもしれない。就職活動もリクルートスーツも無くなっているかもしれない。私自身でさえ、就活と研修にだけ使うリクルートスーツなんて要らないと感じていたし…
「神山まるごと高専」を知って素敵な学校だな。私の頃にあったら行ってみたかったな、と感じた。
しかし
やはり自分の息子が「神山まるごと高専」を選択するといったら?
私は一つ返事で「いいね」と言えるのだろうか。
ふと、自分の時代に学歴である程度就職先も違ってくることを目の当たりにしたから心配になってしまう。親の経験からすると本音は「普通にいい大学行っておくれよ」なのかも。
子供達の生きていく時代は私たちとは違う。
一方で親世代の言いつけ(?)をきちんと守って私たちの時代と同じように歩んでいく子供達ももちろんいるだろう。どちらが正解とは言えない。
一つ、自分の中にしまっていた幼い頃の記憶を思い出した。
絵を描くのが何より好きで、割と一人で絵を描いているのが幸せだった幼少期。母に得意げに描いたものを見せ「私絵描きになりたい」といった。
すると母から「絵では食べていけないから、趣味くらいにしなさい」と。
この日から全く絵を描かなくなった。それが私の5歳の記憶だ。
しかし、大人になってもやっぱりデザインや絵が好きだ。結局はWebデザインを学ぶに行きついている。
あの時親の言う通りでなくて、ずーっと好きなことを続けていれば良かったと感じる。あの頃から時代は変わって絵やデザインでも十分に仕事はある。
この記憶を思い出し、私は子供達がやりたいと選んだ道を止めてはいけないと決めた。
時代は変わる。私の常識で子供たちを生かしてはいけない。
「神山まるごと高専」に息子が行くといったら、
「いいよ。今やりたいと思ったことをやってみて回り道してもいいから生きていきなさい」と言ってやろう。
桃山ももこ
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