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Amazon/YouTube/Twittrで見る総裁選

 自民党総裁選告示を前に、既に高市早苗と河野太郎の一騎打ちの様相を呈してきた自民党総裁選2021。

両氏がこれまで発信してきた本来の政策や政治信条から判断するに、事実上の「自由民主党 vs 立憲民主党」ではないかという感じさえします。

この”高市右派保守政党”と”河野左派革新政党”の争いを、一般国民はどのように見ているのでしょうか?

報道やマスコミで流れる情報は、各社各局の恣意的な意図に基づくプロパガンダが強いため全く信用できません。そこで、政治に一定の関心がある日本国民の意識調査の根拠として、現代情報社会の三種の神器ともいえる以下の指標を頼りに、国民の関心を推し量ってみます。
・書籍としての、Amazon
・報道としての、YouTube
・発信力としての、Twitter
どのような結果や推移が確認できるのでしょうか?

1.Amazonに見る総裁選

2021総裁選政策本

 ではまずはAmazonの書籍ランキングを確認します。
Amazon総合ランキング(2021年9月14日12時現在)
 ・高市早苗 総合1位(間もなく発売)
 ・河野太郎 総合8位(8/27発売)
 ・岸田文雄 圏外   (新刊発売未定)

Amazon総合ランキング(2021年9月13日18時現在)
 ・高市早苗 総合2位(間もなく発売)
 ・河野太郎 総合6位(8/27発売)
 ・岸田文雄 圏外   (新刊発売未定)

自らの政策を語る書籍では、高市女史が頭一つ抜けて他候補を抑えました。

9月13日18時から14日昼のちょうど半日で、高市本がAmazon全体の総合1位に躍りだし、勢いを見せつけました。逆に河野本は6位から8位に順位を下げ、一歩後退となりました。

高市本と1位を争うのは、”コムドットやまと”となっていますが、正直なところコムドットやまとが彼なのか彼女なのかグループ名なのかさえ認識がなく、またどのような分野の方(または方々)なのかさえ想像もつきません。同時代への勉強不足を感じさせられる事態となりました。

3位、4位争いにはBTSが入りました。
こちらはさすがに世界的に人気の高い韓国のユニットであることは知っていますが、高市早苗の新刊本予約が予約段階でBTSを上回っているという事実は、テレビ会見で見せた彼女の真摯な態度への期待や共感と共に、政策に対する関心の高さではないかと感じます。

河野太郎の新刊も総合トップ10内に入っています。
今回の自民党総裁選への国民の関心の高さが伺えるとともに、自民党としては総選挙で負けが確実だった状況の中で、結果的に起死回生の菅マジックが飛び出た形となりました。河野氏の新刊は、菅総理の退陣表明が行われた9月3日直前の8月27日に発売されており、絶妙のタイミングとなっていることも注目されます。

210913_河野本レビュー

河野本の評価は星5つが約半数、4以上で約8割、星一つは1割という状況で、現時点では何とも言えませんが、高市本の発売後の比較が楽しみです。

そして残念ながら、岸田氏の政策本は、現在上位100位にも入っていません。直近の政策本の発売日は昨年2020年9月14日となり、ちょうど1年前になりますから、前回の総裁選のための書籍であることが分かります。今回は、本来強力なライバル不在のチャンス回であったはずですので、出版についても何らかの対策を講じるのがよかったのではないかと思います。
菅総理の退陣が急転直下で周到な準備ができなかったといえばそれまでですが、高市、河野両氏が見事なタイミングで政策本を当ててくるところを見ると、はじめから運気は岸田氏の元にはなかったのかもしれません。

2.YouTubeに見る総裁選

 では次に、YouTubeの再生回数や動画の評価について確認します。

対象の動画としては、3候補の出馬会見ノーカット版が網羅されている報道のものということになりますが、会見直後から3候補全てを公開しているのは、9月13日現在”テレ東BIZ”のみとなります。
ただし、1社のみですと視聴者の偏りが発生する懸念がありますので、当初から高市、河野2名の会見フルバージョンをアップしている"FNNプライム”の数字も合わせて参照します。

テレ東BIZの視聴数(2021年9月13日21時現在)
 
・高市早苗 869,090回 Good 27,592/Bad 1,381
 ・河野太郎 119,292回 Good   1,007/Bad 8,102
 ・岸田文雄 106,048回 Good      818/Bad 1,203

FNNプライムの視聴数(2021年9月13日21時現在)
 
・高市早苗 1,690,471回 Good 53,017/Bad   3,060
 ・河野太郎    197,344回 Good   1,305/Bad 12,764
 ・岸田文雄 (掲載無)

テレ東 + FNNの合計視聴数(2021年9月13日21時現在)
 ※岸田氏はテレ東BIZを2倍換算 
 ・高市早苗 2,559,561回 Good 80,606/Bad  4,441
 ・河野太郎   316,636回 Good   2,312/Bad 20,866
 ・岸田文雄   212,096回 Good   1,636/Bad   2,406

合計視聴数をまとめると以下の通りです。

20210913_Youtube評価

20210914_Youtube評価

このグラフは割合ではなく、それぞれ絶対数を表します。
視聴回数とGood数は圧倒的に高市女史がリードしており、Bad数は河野氏が群を抜いています。

この結果は、高市総理誕生への国民の圧倒的な期待と、総理になるために政治信条を隠して様々画策する河野氏への批判、そして蚊帳の外に置かれている岸田氏を端的に表しているのではないかと感じます。

3.Twitterに見る総裁選

 最後に、ツイッターのフォロワー数を確認します。

トランプ大統領が有権者と直接繋がるメディア飛ばしの飛び道具として活用したツイッターは、支持母体の規模を推し量る参考となります。
断トツの発信力を誇る河野太郎は、総裁選に向けた自身の新しいアカウントを開設、高市早苗も長い間事実上の凍結を行っていた個人アカウントを再開するなど、各候補発信力の強化に取り組んでいます。

Twitterフォロワー数(2021年9月14日9時現在)
 ( )内はフォロー数
 ・河野太郎 @konotarogomame 2,413,911(987)88%
 ・河野総裁選 @konososaisen 150,586(310)5%
 ・高市早苗 @takaichi_sanae 142,784(0)5%
 ・岸田文雄 @kishida230  49,739(330)2%

twitterフォロワー数

グラフに置き換えると明らかなように、ツイッター発信力では圧倒的な河野帝国が築かれています。本人アカウントと新しく解説した総選挙用アカウントの合計では、実に3氏全体の93%のフォロワーを獲得しています。

このフォロワーの方々が、確固たる河野支持者であるのかどうかは分かりませんが、高市、岸田両氏の20倍の発信力によって、政策や方針が直ちに共有されることになります。
総裁選出馬による過去の政治理念の一時的な変更修正が、どのように受け止められ評価、拡散されるのか、少なくとも総裁選全体の話題や盛り上がりを焚きつけることは間違いなさそうです。

以上、令和のデジタル三種の神器にみる自民党総裁選2021、9月14日正午の状況を確認しました。マスコミの明らかな河野太郎押しと、今回確認したネット世論の高市女性総理待望論が、この先どのような力関係で動いていくのか、目が離せません。

第100代自民党総裁が誕生するまでの間、数字の変化を追いかけてみたいと思います。

ではまた次回。


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