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【梅園魚品図正】(47) 鰾(にべ)

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『梅園魚品図正 巻1

鰾 ニベ

『多識』 鰾
 ニベ  ニヘウヲ  ニベ石モチ
 又、ニベツネ とも云

其大なる者、九尺に廻る。冬月多く捕る。石ナギと云。大に毒あり。其子、大毒あり。不可食。石ナキの白脬あぶらを取、 ル ニカハ  鰾膠ヒヤウキウ ト一。是を俗にニベと云。

弓の木竹及物を合せつくにかわより強し。膠は、もろ々の板ほをはぎても、四時 不 放。鰾は冬月はかたし。夏月にはゆるむ故、夏月武用には塗弓ぬりきを用。

※ 「つく」は、誤読しているかもしれません。
※ 「四時」は、春夏秋冬の総称。
※ 「塗弓ぬりき」は、漆を塗った弓のこと。読みの「ぬりき」は、塗木ぬりき(漆塗の用材)と思われます。

甲午十二月二日 真寫
海魚類

『料理綱目』 鰾 ニベ
『寿考』に鯼は古知也。『和名鈔』云ニベ。『辨色立成』にもニヘと云。鰾の字は、魚の油を云。『和名鈔』に云、保波良。



筆者注 『梅園魚品図正』は、江戸時代後期の博物家、毛利梅園による魚図鑑です。説明文書は漢文体が中心でのためパソコンで表示できない漢字が多く、漢文の返り点と送りがあります。読みやすさを考え、パソコンで表示できない漢字は □ とし、名称の場合はできるだけ [■は〇+〇] の形で示すようにしました。

また、漢文の返り点と送りはカタカナと漢数字、振り仮名と送り仮名はひらがなで記載しています。
この作品に引用されている文献については、こちらの note を参照してください。 → 【梅園魚品図正】文献まとめ

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