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河内国 木綿ヲ摘採ル図 河内木綿織機之図

河内国 木綿ヲ摘採ル図

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『大日本物産圖會 第1帖

凡、草綿は蚕につぎて、糸にとり、布に製し、人間の用をなすこと、広きものなり。まづ、四月のうちに種をまきて、五月に到りてなへ四寸、六月にいたりて つぼみを生じ、七月中より追々花開き、八月に桃じゆくし、九月にいたり、実開きて、綿をあらはす。毎日、まはりて、次第に取集とりあつめ、晴天に干して、収むるもの也。

毎日巡りて次第に取集め、晴天に干して収むるもの也
干したる綿を轆轤にかけ実をとり

河内木綿織機之図

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『大日本物産圖會 第1帖

さてしたる綿を、轆轤ろくろにかけ、実をとり、ゆみかけて、うちあげ、竹のくだまきて、綿筒しのまきとし、糸車いとぐるま にて、糸となし、わくに掛け、わくよりとりて、湯にさらし、台に掛て、あやをとり、織機にかけて、おりとる也。凡、一反用ひる実綿みわた六百目にして、たねの目方、三百九十目●揚うちあげのへり十匁にして二百目の反物たんもの出来上るなり。

糸車にて糸となし
織機にかけて織とる也
河内木綿  萬屋



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