観音霊験記 秩父巡礼】第十一番坂氷南石山常楽寺/住持門海 2 mominaina 2024年8月23日 20:45 出典:国立国会図書館デジタルコレクション『観音霊験記 秩父巡礼十一坂氷南石山常楽寺 住持門海』観音霊験記 秩父順禮ちゝぶじゆんれい 十一番ばん 坂氷さかこほり南石山なんせきざん常樂寺じやうらくじ 罪つみとがも きえよといのる 坂氷さかこふり 旭あさひはさらで ゆふひかゞやく奉額 臘らうはやし 消けして火燵こたつも 雪ゆきの山住持ぢうぢ門海もんかい門海もんかいは、智徳ちとく勝すぐれたる聖ひじりにて、當山たうざんに仁王門にわうもんを建立こんりうせしけるが、普請ふしんなかばに邪気じやきに犯おかされて臥ふしけるが、藥服やくふくもはか/\しく 驗しるしもなければ、本尊ほんぞんに快気くわいきを記念きねんしけるが、その夜よ、夢中むちうに貴僧きそう 来きたりて、吾われよく汝なんぢが邪気じやきを治じさしめんと 宣のたまへば、ふしぎと其その㘴ざへ金剛神こんがうじんあらはれ出いでて、門海もんかいの手てを採とつて引ひき立たつると思おもへば、夢ゆめ覚さめぬ。※ 「はか/\しく」は、はかばかしく。その翌日よくじつより 忽たちまち平癒へいゆしければ、本尊ほんぞんをいよ/\信心しん/\しけるに、猶なほ 數多あまたの灵驗れいげんを蒙かうむり、長寿ちやうじゆを得えたること偏ひとへに當寺たうじの利益りやく、ふしぎといふもおろか也。※ 「灵驗れいげん」は、霊験。筆者注 ●は解読できなかった文字を意味しています。新しく解読できた文字や誤字・誤読に気づいたときは適宜更新します。詳しくは「自己紹介/免責事項」をお読みください。📖 ダウンロード copy #古文 #古文書 #観音菩薩 #秩父札所 #常楽寺 #観音霊験記 #観音霊験記秩父巡礼 #門海 #住持門海 #南石山常楽寺 #坂氷 2