【梅園魚品図正】(35) かさ子(かさご)/鯎(うぐい)
カサ子
又 アンポンタン とも言 又 ヤナギノマヒ
カサゴ、目張、皆同而別種。此者、■魚として、干して遠に送る。毎年五月五日の節會に必用。多く海帯に和。[■は魚+邑]
※ 「海帯」は、海藻の一種。荒布。
※ 「蠟月」は、陰暦十二月の別名。臘月。
鯎 ウグイ
『毛詩』 嘉魚
料理口傳 鯎 ウコイ
彦根 サクラウゴイ 名ヨシ
前條 寫 与 嘉魚 形狀少 異 。有二種乎。
※ 「毛詩」は、『詩経』の別名。
※ 「口傳」は、口移しに伝えること。口伝。
※ 「ウコイ」は、ウゴイ(ウグイ)のことと思われます。
※ 「サクラウゴイ」は、誤読しているかもしれません。
※ 「武江」は、武蔵国江戸の意。
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筆者注 『梅園魚品図正』は、江戸時代後期の博物家、毛利梅園による魚図鑑です。説明文書は漢文体が中心でのためパソコンで表示できない漢字が多く、漢文の返り点と送りがあります。読みやすさを考え、パソコンで表示できない漢字は □ とし、名称の場合はできるだけ [■は〇+〇] の形で示すようにしました。
また、漢文の返り点と送りはカタカナと漢数字、振り仮名と送り仮名はひらがなで記載しています。
この作品に引用されている文献については、こちらの note を参照してください。 → 【梅園魚品図正】文献まとめ
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