【梅園魚品図正】(41) 太刀魚(たちうを)/たかべ
太刀魚 タチウヲ
『大和本草』 太刀魚 タチウヲ
『閔書』 帯魚 タチウヲ
『本草綱目』及『多識編』出 鱭魚 タチウヲ タチイヲ
鰽魚 亦作 ■ [■は魚+口+人]
鮆魚 ■魚 [■は列+魚]
□ 魚 魛魚 望魚
形狀、刀の身に似たり。故名。長さ三四尺、横五六寸に、而 身 平たし、うすし。肉 四五分、中骨 似 石斑魚 。其口 觜 如 圖 而上下歯するどし。水にそゝげば銀汁多し。
遠くこれを見れば、さながら刀を抜たるが如し。味最も隹也。関東、希に有也。味小骨多きこと 煮 ダツ、サヨリ 。油ら多く、味噌漬に 而 最よし。
タカベ ■ [■は魚+左+日]
タカベ 、生なる者少し。多く 為 鮑魚 遠に送る。
『大和本草』にタカベ、形 アジに似て、又、鱅に似たりと云者非也。よく黒鯛、及び、海タナゴに似たり。狀形大に異り。
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筆者注 『梅園魚品図正』は、江戸時代後期の博物家、毛利梅園による魚図鑑です。説明文書は漢文体が中心でのためパソコンで表示できない漢字が多く、漢文の返り点と送りがあります。読みやすさを考え、パソコンで表示できない漢字は □ とし、名称の場合はできるだけ [■は〇+〇] の形で示すようにしました。
また、漢文の返り点と送りはカタカナと漢数字、振り仮名と送り仮名はひらがなで記載しています。
この作品に引用されている文献については、こちらの note を参照してください。 → 【梅園魚品図正】文献まとめ
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