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2020/11/29

さざんかが、もりもり咲いている。

午後の大きな日陰の中は
きりっと冷えているけれど、
遠くの山には、
まだたっぷりの日が
ぽかぽかとあたっている。

いつのまにか
葉の落ちる木はすっかり裸になり、
芝生は麦わら色に衣替えを終えた。

いつのまにかじゃない。

毎日ここを通って、見て、
知っていた。

でもなぜか、
今はじめて気づいたみたいな気持ちで

「冬の景色になったんだなあ」

と驚いてしまう。

なんだか毎年
こんなやりとりをしている
気がするぞ。

そしてその度に、
見ているようで
見ていないもんだなあ、と
これまた毎回思う。


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