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読書:データ・ドリブン・マーケティング その7(インターネット・マーケティング指標)

第7章 クリックからバリューへ!

インターネット・マーケティングの約半分の予算を占めるリスティング広告の成果を改善するために。

⑪クリック単価(CPC)

CPC=リスティング広告またはディスプレイ広告のクリック単価

広告主は広告のクリックに対して対価を支払う。

クリック率(CTR)=クリック回数/広告の表示回数

ちなみに、クーグルは広告のランク付けにクリック率を利用しており、過去のクリック率が高いリスティング広告は、クリック単価が低くても上位表示される。


⑫トランザクションコンバージョン率(TCR)

クリックからお金を生み出すための必須指標。

広告をクリックしてウェブサイトに遷移したユーザーが商品を購入した割合のこと。

クリック率とトランザクションコンバージョン率を用いれば、リスティング広告でもオファー応諾率(商品購入率)を計算できる。

オファー応諾率=CTR×TCR


⑬広告費用対効果(ROAS)

投下した広告費用に対するリターンを測定するための指標。

ROAS=収益÷費用

収益=売上-費用

ここでの費用は商品原価は含まず、インターネット・マーケティングの広告費のみをさす。


リスティング広告を最適化する3つのステップ

1.費用対効果の高い媒体を特定する

平均クリック単価とオファー応諾率の2軸で媒体ごとにマッピングし、クリック単価が安く、オファー応諾率が高い媒体を特定する。


2.媒体内で改善の必要があるキャンペーンを特定する

例えば、トランザクションコンバージョン率とクリック率の2軸でリスティング広告をマッピングし、改善の必要がある広告を特定する。


3.KPIインパクトを計算する

キャンペーンの変更が、売上やROASなどのKPIに与える影響を計算し、今後の参考にする。

例えば、現在のキャンペーンに追加予算Xドルを投じたら収益はどのくらいか?→追加収益=ROAS×Y

例えば、現在のキャンペーンのCPCを10%削減、オファー応諾率を10%増加させることができたらROASはどのくらいか?


⑭直帰率

直帰率とは滞在5秒未満で離脱してしまうユーザーの割合。解約率のウェブサイト版みたいなもの。

マーケティング・チャネルごとにURLを用意して直帰率を計測することで、ウェブサイトからすぐに離脱してしまう層を発見し改善することができる。


アトリビューション分析

売上に直接つながる最後のクリックだけが、売上に貢献していると判断してしまうことがあるので注意。

検索ジャーニーを把握し、どのようなキーワードが重要か特定する必要がある。

アトリビューション分析を使えば、どの検索キーワードがどのくらい売上貢献しているかを数値化することができる。


ディスプレイ広告のインパクト

ディスプレイ広告のクリック率は低いものの、リスティング広告などほかのマーケティング活動と組み合わせると検索のコンバージョン率が増加する。

例えば、ソーシャルメディアにおいてユーザーの投稿を分析し、ターゲティングを行い、広告を表示する。


⑮口コミ増幅係数(WOM)

顧客満足度(CSAT)の進化版が口コミ増幅係数。

WOM=(ダイレクトクリックの数+友人へのシェアから発生したクリックの数)/ダイレクトクリックの数

口コミはソーシャルメディア・マーケティングに増幅効果をもたらし、クリックおよびインプレッションの価値を口コミ増幅係数倍にする。

例えば、WOMが20の時、リスティング広告から派生した1クリックの価値は、20クリック分になる。

ただし、口コミ効果を利用するには、コンテンツのシェアを促進するようにマーケティングを設計する必要がある。

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