筑波大学情報学群情報科学類 AC入試について

こんにちは、アサダと申します。
2022年度にAC入試という入試形式を利用して筑波大学情報学群情報科学類に合格しました。2023年度のAC入試は出願期間が9月1日〜9月6日(必着)ということで迫ってきていますし(募集要項はこちらにあるので確認してください)今のうちに文章に起こしておかなければ日に日に記憶が薄れていくと思ったので、記事を書くことにしました。

出願資格について

詳しくは出願要件を確認していただければ良いですが、

  1. 高校・中等教育学校を令和5年3月に卒業見込みの人(現高3生)

  2. 通常の過程の学校教育を修了・もしくは令和5年3月に修了見込みの人

  3. 学校教育法施行規則の第150条規定により高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められる人で、出願要件の項目いずれかに該当する人

とあり、現高3生・既卒生・社会人・高卒認定試験の合格者など、他大学の自己推薦入試と比較しても広く受験資格を持つことが特徴です。
特に卒業見込み、修了見込みの人は仮に合格後であっても上記条件を満たせなかった場合には合格取り消しになりますので注意が必要です。出席日数や必修単位が危ない場合は神経を尖らせる必要があります。

AC入試は専願することを宣誓するものではありませんので併願校として受験することもできます。SFCのAO入試や海外大学など第一志望校が他にあったとしても受験することや合格後に辞退することに問題はありません。
入学手続き完了後は筑波大学やその他国公立大学の個別学力検査等の合格者にはなりません(入学手続き後に辞退することは可能です)。
一方で例えば総合型選抜は個別学力検査ではありませんので受験可能である場合があります。興味があれば筑波大学・国公立大学にそれぞれ問い合わせる必要があります。

併願について

併願可能な大学として、SFC(環)・明治(総合数理)・同志社(文化情報)・東京都市(システムデザイン)・関西(システム理工)などがあり、自分の居住地区や将来像や受験料などと相談しながら受けてみると良いと思います。体感ではSFCを受験していた人はかなり多いです。

入試形式について

coinsのAC入試は書類選考と面接選考の2ステップが存在します。

書類選考

800字の志願理由書と自己推薦書(枚数やフォーマット自由)に分かれています。自己推薦書には大きく分けてこれまでの活動や開発したソフトウェア、学んだ技術などの受験までの実績と、取り組みたい研究の計画や受験までに取り組んだ検証や実装、現時点で足りていない知識を大学が提供する講義や研究機会などを利用して学んでいくかなど、将来的な計画の2つを記載することが多いです。

特にcoinsは情報メディア創生学類(mast)や知識情報・図書館学類(klis)の異なる2つの学類のAC入試もありますから、どうしてcoinsでなければならないのかという説明は必要です。
また、実績と将来像に大きなズレがある場合に関しても将来像の実現性に対して疑問符がつきます。実際に入試では要項からも読み取れるように大学生活をどう活かすかについての方が重視されていると感じていて、実績の強さに関してはさほど問題視されていないと思います。
筑波大学は研究に対しての思い入れがかなり強く、合格者が入学後に自主的な研究に力を入れるかどうかが判断されている気がします(結果的に合格者が皆そうなっているかどうかは別にして)。

志願理由書は自己推薦書が書けたら大体書けるので書類執筆の序盤から気にする必要はないと思います。

完成図

完成したらアドミッションセンター宛に送るだけなのですが、必着なので本当に気をつけてください。
出願後は(出願前もそうですが)メンタルがかなりやられるので無理のない生活を送ってください。

面接選考

書類選考が無事に通過すると面接選考があります。30分間先生方から質疑応答を受けるので、回答したりかわしたりします。

朝早すぎ

前泊することもあれば、首都圏に住んでいれば当日朝から筑波に向かうこともあります。私は後者でしたが秋葉原でストレスで体調を壊したので前泊できるならその方が安心だとは思います。受験会場へは6番ターミナルから出発する筑波大学循環バスを使って向かいます。右回りに乗るとスムーズですが、本数が少ないので来た循環バスに乗って「第三エリア前」で降車します。

面接会場ではコロナ対策のためか待機室に同時に存在できるのは2人までで、大半の時間を1人で過ごしました。好きに過ごしましょう。
私は威圧をかけるためにちょっと難しい技術書を持っていきましたが、全然頭に入ってこないし、1人しかいないので全く意味はありませんでした。その本は今でも全然わかりません。

同期がアクリル板を落として壊しかけたらしい

受験の雰囲気ですが、かなり和やかでした。先生もニコニコしているわけではないですが怒ってもいなくて、ボケるとウケも取れるので平和です。
最初にアドミッションセンターの職員の方がアイスブレイクのために雑談を振ってくださり、一通り話した後に面接が始まります。出した書類はテーブルの上に並べられていてパラパラとめくりながら質疑応答を行います。数学などの口頭試問が行われたという話は少なくとも身の回りでは聞きません。

受験前にcoinsACの先輩に書類を見せていただいたり相談をした際には「あれはほとんど雑談だった」というようなことを言っていて、単に実力の違いなんじゃないかと思ってあまり信じていませんでしたが雑談でした。特に答えられなかったり、答え辛いクリティカルな質問はされませんでしたし、先生方も追い詰めようという姿勢ではなくただ気になったから聞いているくらいの姿勢で質問されているようでした。

一方で、他学類のAC入試の受験者が「かなり詰められた」と言っていて、coins受験者からもちらほら聞きます。年度や学類、試験官の先生によってかなり変わると思います。

(ことcoins22のAC面接の体験からcoins23の面接の雰囲気を類推すると)書類で書いたこと以上のことは聞かれませんので、見栄を張って自分がよく分かっていないことについて書かないことはとても大事です。
あと、実績一辺倒にしてしまうと面接で入学後の計画について詰められると思いますがこれは口頭で回答するのが難しいと思うので、練っておいて聞かれそうなことは全部書類に書いておくと良いと思います。
面接で楽しく話せたら大体受かってると思います。

受験後にWORD部屋にお邪魔してお弁当を食べた

受験後はかなり開放的な気分だと思います。私は受験後に優しい先輩に連絡をいただいたのでWORDを見学していました。
入試に必要なくても計算機があるとこういうときに話題を作れるしTXの時間を潰せるので持っていくとよいです。

学費(中地区の噴水)を撮るのも1年生の6月くらいまで流行りますがその後は誰も写真を撮らなくなるし言及もされません。運用費は安いらしいです。

合格後について

研究を継続する、他の合格者と交流する、新しい技術に挑戦してみるなど入学まで約5ヶ月間ある時間を充実したものにできると良いと思います。
筑波大学は学生のTwitterも盛んですが、変に逆張ったり攻撃的になったりせず人と仲良くしておくと良いです。
虫が多いので苦手な人は対策をたくさんしましょう。一人暮らしが初めての人は食べ物を腐らせないように気をつけましょう。

最後に

個人的な体験として、だいたい受験期に聞きたいのは書類選考のことなのですが取り組んだことが異なるので説明するのが難しく省きました。
自己推薦書に関してはGitHubで管理していたのでもし興味があればTwitterのDMで連絡していただければ共有することができます。 ← Twitterは友人にIDを取られてしまったので https://github.com/momeemt/momeemt/issues でご連絡ください。

他にも何か気になることがあれば(まずは入試要項をよく確認して)お気軽に連絡してください。


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