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7.2三冠戦 永田裕志vs青柳優馬〜ゼンニチ新時代は幸せの青い風景とともに〜

青柳優馬が勝ちましたーーーーー!!!


大一番なので難波小百合リングアナに願掛けしました






いやーようやくようやくようやくです。2月から数えて5ヶ月。本当にようやく全日本プロレスの元に三冠統一ヘビー級のベルトが戻ってきました。全日本の象徴である宮原健斗を破り三冠ベルトを得た永田裕志。彼は石川修司、T-Hawk(CC覇者芦野祥太朗の負傷欠場によるピンチヒッター)、安齊勇馬と全日の選手を前に防衛を続けて来ました。永田は防衛を重ねる毎に尻上がりにコンディションを上げてきました。

その永田に挑戦したのは世界タッグ王者青柳優馬。永田自身が「真打ちが出できた」と発するように、まさに最後の切り札として出てきたのが青柳です。「ここで負けたら次はない!」。ファンも「#俺たちの優馬と闘う夏」というタグを作り、ある種の最終決戦として盛り上げました。

この日は煽りVも素晴らしい出来でした。これまで三枚目を演じることが多かった青柳が「全日本を背負って闘う」。それをしっかりと示し。更には自分の武器を諦めの悪さと捉える(これは結果的にこの試合の鍵でした)。

個人的には終盤のBGMにサイバーフォーミュラのWINNERSが流れたことで、かなりスイッチが入りました。冒頭の「人の瞳が背中についてないのは」「前に向かい生きてゆく使命があるから」。更に終盤の「今が苦しいからこそ明日が輝くのさ」「だから後悔はしない自分が選んだゴールを」「さあ風を走れいつかはWe’re Winners」という歌詞。まさにこれは今の青柳、そして青柳に期待を込めた全日本ファンを表したものでしょう。※歌詞はこちらより。

※今日の試合はこちらから視聴できます。

試合は「耐久力の比べ合い」でした。特にこの日に全てを掛けてきたと言っても過言はない永田の徹底した攻撃。従来の腕攻めに加えて。この日はエクスプロイダーも多用。試合序盤にエプロンでジャーマンを狙う青柳を振り払いエプロン上での一撃。リング上ではカウンターでの正調式。更には試合終盤は雪崩式。永田は己の今使える武器を全て用いて青柳を攻めました。

これにはぼくも「さすがに厳しいか…」と思いましたが。一方で「青柳がこれまでエクスプロイダーをあの人から何発受けてきたと思ってるんだ!」と思い返し。きっと耐えてくれるだろう。そう感じました。

永田からすればシングル王座に君臨するのはこれが最後かもしれない。だからこそこれまでも「諦めの悪さ」を武器にして。不格好でも耐えて耐えて勝利を収めてきました。

その永田に勝る「諦めの悪さ」を見せたのは挑戦者の青柳でした。全体的に永田の攻撃を受け続けていた青柳ですが、雪崩式エクスプロイダーの後のバックドロップ2連発が発射されたときは「勝負あったか」と思われました。しかし青柳は諦めませんでした。執念でカウント2でキックアウトし。立ち上がって追撃する永田をとっておきのスピンキック2発で跳ね返すと。最後はCCで宮原健斗を倒したザ・フールで永田をマットに突き刺し。「絶対に離さない!」との如くしっかりとエビ固めに抑えて。見事に3カウントを奪いました。

青柳がこの試合で見せたのは「宮原健斗のようなきらびやかな試合」でも「諏訪魔のような相手を寄せ付けない強い試合」でもありません。「諦めの悪さ」を武器にした我慢比べの勝利。それは不格好かもしれません。ですが「相手の攻撃を全て受けきって勝つ」。これはまさに全日本プロレスの哲学です。生え抜きの青柳だからこそ、そうした哲学を体現した素晴らしい試合を見せられたのだとぼくは思います。

三冠初戴冠だけではなく、世界タッグを含めた五冠王とすれば青柳は最年少で五冠王となります。更に天龍プロジェクトのUNタッグをふくめれば六冠王。その彼の次の挑戦者には大森北斗が名乗りを上げました。松江で行う初めて三冠戦はu30同士のフレッシュなカードになります。ようやくゼンニチ新時代が訪れる気配が見えてきました。

ただそれよりなによりも。今日は後楽園ホールでようやく「幸せの青い景色」を見ることができた。それが一番です!

※筆者のtwitterが例の件で死に体なので、よろしければ皆様に拡散していただけると助かります。


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