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【食育 子どもの意思を尊重する】デンマークのベテラン保育士に学ぶ 2

 デンマークの新聞社PLITIKENが、現場で働く教育関係者を表彰するEducation Award を実施しています。11月上旬に各部門の受賞者が発表され、新聞社の記者たちが直接先生など取材をしています。

 先月も紹介された40年ちかく保育の仕事をしている

ベアテ・ケア・ペダーソン(Birthe Kjær Pedersen)さん が再度紹介されていました。

実は前回の記事(幼児に食べものを選ばせることが民主主義の第一歩だという記事)が興味深かったので、担当記者にメールで質問をしました。

「もし選んだ食べ物を残した場合は先生はどうするのですか?」と

そうしたら、再度取材に行ってくれたようで、第2弾の記事が掲載されていました!

まずは、食事について。

ベアテさん曰く、「幼児に親のペースで力ずくで食べさせるのではなく、お子さんのペースで食事をすることが重要です。

食事をとることは、子供にとって学習で、成長の過程であり、子供たちの実験を協力してあげるべきです。」

そして、

「無理やり食べせることは絶対してはいけない」と言います。

ベアテさんが幼児期の子供を持つ親に言いたいことは、

「お子さんは食べるのを嫌だとはいわないことを覚えていてほしい。学習している最中である」

また、

「幼児期の子供は多くの選択をすることができません。2つか3つの食材をみせて、食べたいか?食べたくないのか?を聞いてあげることが必要です。」

もし、選んだ食べモノを口にいれないなら、無理やりたべされるのではなく、食べるように工夫するべきとのこと。

さらには食べないからと言って、叱ったり強制的に食べさせてはいけないと。

例えば、お子さんがニンジンを残そうとしたときに

「ママ、ニンジン大好きなの。あなたも好きなんじゃない」

とって親が食べて見せれば、子供もまねた食べてみるとのこと。

食べてみて、美味しいと感じたら次にまた食べるだろうし、まずかったら次は選ばない。このようにまずは口にいれてみる工夫をして、あとは子供の意思を尊重するということの重要性を感じます

ニンジンは身体によくてヘルシーだといって、子供に食べさせることは親に都合であって、子供のペースではないとうことです。

最後に食事以外の対応方法も触れられていました。

「もし子供が攻撃的になって、叩いたり噛んだりしてきたとき、彼らを悪魔だとみてはいけません。コミュニケーションの取り方を学んでいるのだと理解しましょう」といいます。言葉にできる数がすくないから暴力にでるのだと。

「だから叱責しても無意味です。彼らの助け、導いてあげる気持ちで接しましょう」

なるほど!

すぐカッ~となって怒ってしまいがちですが、このような心の広い気持ちでいるのが大切なのですね。

クオリティ・オブ・ライフ&ウォーキング 
森谷 淳二 もりや じゅんじ

※このブログの内容はデンマークの新聞の記事をベースに、私見感想をいれながら、わかりやすく紹介しています。完全な翻訳ではないことご了承ください。もし完全な翻訳を希望される場合は、連絡いただければ、有料で日本語での翻訳を行います。


編集後記

前回の記事で記者にEメールで質問をして、返信が全くなかったので日本人からの質問なんて無視されたのかなとあきらめていました。

そしてら、その質問に対する答えが新しい記事となって掲載されていて、嬉しかった。おそらく私だけではなく、他の方からも質問があったから動いたのだ思いますが、外国の新聞は記者名をはっきり明記してあって連絡先もあるから、直接感想を伝えることができ、その読者の反応をみて、再度取材をするという、双方向のやりとりが感じられるデンマークのジャーナリズムはすごいと関心しました。

アメリカもイギリスも記者の責任で記事を書いています。日本は複数の記者か新聞社の編集部ということで責任の所在をあいまいにしてかいていて、一方通行の記事が多い。

このジャーナリズムの違いが、日本の衰退につながっているので、世界との情報格差がますますひどくなる。デンマークの新聞にかぎらず、皆様が興味をもっている国の新聞から情報を入手することをおすすめします。

一人ひとりの情報の感度が高まれば、日本が良い方向に変わるきっかけになると信じています。

森谷

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