見出し画像

公共構造物において「コンクリート」と「木」どっちがいいのか??

こんにちは。(株)コシイプレザービングの池本です。
noteでは暮らしを守るをコンセプトに情報発信していきます。

弊社は「木材保存」という技術を利用して、皆さんの暮らしを守っています。

木材保存
木材を長持ちさせる技術のこと。家や公共事業に使用される木材などに利用される。

コンクリートは様々な事業、色んな用途で使用されています。
本記事では、「コンクリート」と「木」で構造物を作るとどうなるのか比較していきます。

では早速ですが、次の写真を見比べて見ましょう。
これは谷止め工と言います。

画像6

谷止工・・・
床固工とも呼ばれるものの総称。 山腹や河川の縦・横侵食を軽減し、河川や渓流に面する森林(保安林)の維持・造成を行うために設置される。

実は右の写真の木材で出来た谷止め工は弊社で作ったものです。
皆さんがイメージするのは左のコンクリートで出来たものではないでしょうか?

木材で作ってみるとどういうメリットがあるのでしょうか??

ポイント1:CO₂排出量

画像4

出所:国立環境研究所温室効果ガスインベントリオフィス
「日本の1990-2019年度の温室効果ガス排出量データ」(2021.4.13発表)
引用:全国地球温暖化防止活動推進センター
ウェブサイト(http://www.jccca.org/)より参照

コンクリートは製造時点でどうしてもCO₂を出してしまいます。
ただ産業上、コンクリートも必要不可欠なのも事実です。
環境保全が騒がれている昨今で、CO₂削減は必須となっています。

例えば今までコンクリートで当たり前のように作られていたものを、「木」で代替することでCO₂排出量をどの様に推移するのでしょうか?

画像5

OD&ウッド公式HP参照
http://www.od-wood.com/od/kankyou-co2.html

コンクリートで出来た道路擁壁と木材で出来た擁壁の二酸化炭素の排出量を比較してみました。同じ面積の構造物を作っているのに関わらず、木に変えることで87%のCO₂を削減することが出来ます。

擁壁・・・
土壌の安息角を超える大きな高低差を地面に設けたいときに、土壌の横圧に抗して斜面の崩壊を防ぐために設計・構築される壁状の構造物である。

更に木材は吸収したCO₂を長期間固定します。これもCO₂削減に繋がります。

生態系、環境への配慮

画像4

コンクリートから木へ変わることで、生態系にとって良い環境ともなります。

今までコンクリートで出来ていた構造物が、木材になると考えると見た目、景観上も良い働きをしますね。

では、簡単に「木」に切り替わるかというとそういう訳にもいきません。

「木」の問題点

懸念されるのはやはり耐久性。
木材は水分に曝されることで腐る可能性が出てきます。

特に外の環境だと、雨風に加えて色んな要因が付きまといます。

普通に製材された木材を利用した構造物だと、腐ることによる構造安定性の低下が懸念されます。

治山ダム×木材保存

画像1

この腐るという原因を抑えるために木材保存という技術があります。
これは治山ダムを木製で作ったものです。

治山ダム・・・
森林法に基づき設置されるもののこと。過剰な土砂流出により荒廃した渓流、地すべりをはじめとした斜面崩壊箇所下流に設置される。

「木」は腐ることにより、構造安定性を下げることになります。
構造上、安全性は問題なかったとしても、構造材である木材の耐久性が落ちることで、構造自体の耐久性は落ちていきます。

それを木材保存の技術を用いて長期に渡って安全な構造にすることが出来るのです。

最後に

「木」はコンクリートと比較すると耐久性は落ちるかもしれません。
しかし、しっかりと構造計算をすることで十分な安全性が出ることが分かっています。

後は「木」自身に「木材保存」で耐久性をつけてあげることで、「木」の構造を長期に守ることが出来ます。

「木」に変えることは環境貢献にも繋がります。
ただ、コンクリートの耐久性も過去の実績も含めて圧倒的です。

「コンクリート」と「木」のメリットデメリットを理解して、正しい技術で利用していくことがこれから重要になってくるかもしれませんね。

弊社では木材保存技術で、木材で今回は紹介した治山ダムや道路擁壁等の構造物を作っています。

下記HPより活用事例が見れますのでご覧ください。

余談

ちなみに今回のサムネイルをポケモンの対戦風にしてみました。
最近、もっぱらポケモンばかりしています。
新作のダイヤモンドを購入しました。もっぱらポケモン世代です。







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?