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生きているうちに。
生きているうちに、やっておきたい。
「生きているうちに」
と思うと同時に
「 あ。いつかは私、死ぬんだ。」
と思う。
すると、死ぬの怖いなあと思う。
怖いもの知らず、と言うけれど、本当に何も怖くなくなってしまうと生きてられなさそうな気がする。
怖いから、強くなりたい。
優しくなりたい。
怖い思いはしたくないし、格好悪いと思うけれど、
死ぬのが、終わるのが、失うのが、裏切られるのが、失敗するのが、怖いという気持ちを、無視したくないと思う。
⚠︎
ここで言う“怖い”は、事実を知った時に感じる“怖い”のこと。
だから、人から脅迫されて、とか、暴力されて、とか、人から与えられた圧力によって、感じる“怖い”からは、積極的に無視して逃げてほしいと思う。
⚠︎
不死身の体になれたなら、体に気を使わないだろうし、締め切りがないと、なかなか何かを仕上げようとは思えない。
いつまでも枯れることのない花壇の花を、写真に撮って残しておこうとは思わない。
怖い気持ちを忘れたら動けなくなるかもしれない。
怖い気持ちで、火をつける。
怖い気持ちをエネルギーにして行動する。
その行動で、怖い気持ちが増すことはないと思うし、消えることもないと思う。
でも、火がつくことで、明るく熱くなる心だってあると思う。
私は最近死ぬのが怖い。
考え過ぎなんだろうけど、大きな橋を渡るとき、高速道路を走るとき、人混みで誰かとすれ違うとき、真っ暗な中、眠りにつこうと目を閉じたとき、このまま死ぬのかもしれない、と思うことがある。
怖いの、嫌だけど。
だから、生きている。
自分が、どれだけ臆病で、根暗で、ずるい人間か思い知る文章になった。
自分がそんな人間だと思い知る度に、強くなりたい、優しくなりたいと思うんだ。
生きているうちに。