春の風が吹いた夜
はじめてサニーデイ・サービスのライブに行った。
ライブに行くこと自体はじめて、熱狂的に盛り上がるのもあまり得意なタイプではなく、もしかして場違いでは、とちょっとどきどきしていたけれど、安心して好きなように居ていいんだと思える素敵な空間だった。客層も幅広く、半分踊っているような人や、完全に踊っている人や、黙ってまっすぐ見ている人や、目をつむっている人や、いろんな人がいて、それを見ているのも面白かった。同じ歌を好きな人たちが、ただただそれを浴びている時間。みんな幸せそうで、すき間から見える3人も笑っていてうれしかった。すぐとなりに背が高い人がいて、よく見えるだろうなと羨ましく思いつつ、私の分まで彼が目に焼き付けてくれている感があって、私もよく見える気持ちになって、ちょっと楽しかった。個人的には「花火」が印象に残っていて、田中さんのベースが着火した花火を、大工原さんのドラムが打ち上げて、見てごらんよと曽我部さんの歌がうながす、見上げればミラーボールとカラフルなライトたちが空間を彩っている、そんな感じ。「NOW」は車窓が、「風船讃歌」は青空が見えたし、「桜Super love」は間違いなく世界が優しいピンク色だった。「青春狂走曲」はどこまでも愛だったなあ。
ほんと、贅沢な夜でした。