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年末どうすっかなぁ/2023年10月22日

10月になった。
そしてそのまま11月になりそうな勢いである。
年末が鎌首をもたげ始めたので、ぼちぼち年末年始の立ち振る舞いについて考えなくてはならない。さてどうしようか。

年末年始は家にいるとなんだか損した気分になるので、なるべく出かけるようにしている。昔のように集まれるほどの親戚もおらず正月番組や駅伝とかも興味はないので家にいる理由がない。
ここ数年は京都で過ごしていたから例年通りなら今年も京都で安牌なのだが、今回はちょっと事情が異なりそうで雲行きが怪しい。


突然だが僕は人混みが苦手である。
昔はそこまででもなかったのだが、コロナ禍以降てんでダメになってしまった。
大勢の観光客が大声で騒いでいるとか、集団で場所を占拠しているといったことならまだ我慢できる。関わらなければいいだけだし。
だが混雑によって自分の予定が狂わされることだけは我慢ならない。
混雑の影響による遅延とか、数量限定品の早期販売終了とか、そういうトラブルにぶち当たると正直気が振れるんじゃないかってくらい取り乱してしまう。すげーイライラする。

普段は菩薩のような寛大な心を持つ僕でも、この時ばかりは自分本位になってしまい「コイツらさえいなければ……」と憎々しい思いでコウ・ウラキの如く顔を歪ませてしまうのであった。
側から見れば自分も同じ邪魔者なのにね。


一昨年の京都はコロナ禍真っ只中であったからか日本人観光客もまばらで、たいへん有意義な年末年始を過ごすことができた。地元の人もそんなにおらず、いるのは一部の空気に酔った若者だけ。彼らのように疾病なんて気にしなければこの世の春の如く京の町を闊歩できたのだ。

だがコロナ禍がひと段落して外国人観光客が増え始めた去年は地獄だった。
何処からともなく押し寄せてきた大群はあっという間に京都の町を飲み込み、名だたる観光地を蹂躙していく。交差点には常に種々雑多な人種がうごうごしており、土産屋ではそのまま聞き取り学習ができそうなくらい謎の言語が飛び交っている。

駅で乗換案内を確認していたらキャリーケースを転がしている外国人に「KIYOMIZUDERA?」と3回も聞かれた時は流石に辟易した。そんなに物を訪ねやすい人相してるかね。第一僕は清水寺ではない。
とにかく、どこに行っても外国人だらけなのだ。


その後のプランも散々であったように記憶している。
年越しそばを食べようにも馴染みの蕎麦屋は観光客で激混み。

2時間近く待って食べた年越しそばも、食への期待より義務感が勝ってしまい味がよく分からない。コンビニで買ったどん兵衛をあったか~いホテルの部屋でゆく年くる年でも見ながら啜っていた方がまだ有意義だったかもしれない。
そして予想外の時間消費に当初の目的であった除夜の鐘付きも断念せざるを得なくなってしまった。これだけは今でも許せん。

階段で蕎麦を待つ人たち。これが上と下の階にも続いている
(レタッチに失敗したので一部顔が消し飛んでしまった。ごめんね♡)

気を取り直して初詣にと八阪神社へ向かったものの、今度は入場待機列に引っ掛かりここでも待機。境内に入れたのは年明けから2時間後のことであった。
八坂神社の初詣で有名なおけら参りもとっくに終了しており、寒さと眠気で意識が朦朧としていた僕は思わず「コミケの超大手サークルか!」と謎のツッコミをかましていたくらいだ。そんな苛立ちも誰に聞かれることもなく寒空に吸い込まれていった。

超大手サークル「八坂神社」の待機列。おけら参りセット完売!

そんなこんなで非常にげんなりさせられた去年の年末年始。昨今の情勢を見るに、今年の京都は去年以上の混雑が予想される。
新年を迎えるめでたい日のことなのに考えるだけで戦地に赴くような陰鬱な気が胸中に流れ込んでくるのは、もはや仕方のないことなのだろうか。

後回しにすればするほど泊まる場所は無くなっていくのでとりあえずのホテルは抑えたものの、それ以外のプランについては完全に考えあぐねいている。
先に挙げた八坂神社や清水寺は論外として、旅行ガイドなんかで大々的に取り上げているようなメジャーどころは避けるべきだろう。
なるべく人が来ない、マイナーな場所はどこかにないものか……年末年始くらいはのんびりさせてくれと願うばかりである。





ふと気になって、去年泊まったホテルを同じ日程で調べてみた。
鴨川沿いの好立地にあり、四条河原町から徒歩3分ほどと京都の主要観光地へのアクセスも良い。
当時は12/31〜1/2の2泊3日の朝食付きで5万ちょいだったが、果たして……

値段が倍以上に跳ね上がっていた。
年末年始料金とはいえ流石に足元見過ぎでは〜!?

1人の値段でこれである。
確かにいいホテルではあったが、11万。11万かぁ
逆に、5万ちょいで泊まれた去年が奇跡だったのかもしれない。
これもインバウンド政策の結果なのだろう……もう二度と泊まれなさそうである。しょんぼり

(おわり)


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