岡田監督に学ぶマネジメント
※この記事は2023年12月に社内向けに発信したものを社外向けに書き直したものです。
急に寒さが押し寄せてきたと思ったら、もう12月で街はクリスマスモード。
皆さんはどんなクリスマスを迎えられますか?
良い年末を迎えられるように活動して参ります。
⋙本日のテーマ
本題です。
タイトル見て「また野球ネタか?」と思いながらも
懲りずに開いていただいた方、ありがとうございます。
WBC世界一の記事に続いて第二弾でございます。
ご存じの通り、私生まれつき阪神タイガースファンなのですが(エッ)、
今年は18年ぶりのリーグ優勝、そして38年ぶりの日本一を達成し、
気持ちがホクホクしております。
※シーズン終わって野球観れないのが悲しい日々です。
※優勝記念タオル3枚買った私です。
A.R.E、優勝、日本一の請負人となったのは、岡田彰布監督。
もちろん選手個々人の活躍が光ったことは間違いないですが、
やはり監督の采配と指揮が神のようにハマったと言わざるを得ません。
岡田監督のチーム運営を年間を通して見ていて、
ただの野球論ではなく、一つのマネジメント論として、
仕事に活かせるような学びが多数ありましたので、
今回はその一端をご紹介させていただきます。
野球に関心がない人も太字だけでいいので、お付き合い下さい(笑)
⋙選手もファンも愛したスローガン
シーズン通して「優勝」とは言わずに、チームのスローガンとして、
2023年の流行語大賞にも選ばれた「A.R.E」。
以下の頭文字から取っているそうです。
スポーツ・野球の世界に限らず、この3つは凄く大事だなと感じています。
チームでも個人でもそうだと思いますが、
・明確な目標を設定し、そこに向けてアクションを打つ。
・仕事自体に対するリスペクトと意義を見出しながら仕事する事。
・分からなければ素直に先輩や同僚から教えを乞う。
・そして、自身のパワーアップにコミットし、自己成長を実現すること。
もう一つ、言葉の意味も大事ではありますが、
ソレでもなく、コレでもなく、A.R.Eにして、球団、チーム、選手間、
そしてファンに浸透させたことが大きかったと思います。
全員の共通認識、目的意識を統一させる。
会社、事業、チームの推進において、改めて必要なものだと感じました。
⋙強みの見極め、パフォーマンス最大化
今季のタイガースの特徴ですが、攻撃面(打つ側)でも守備面
(守り側)でも『ポジション・打順の固定』というものがありました。
絶不調な選手の入れ替えはあるにせよ、多少の好不調では、
選手の入れ替えはせずに信じて、同じ場所で使う…
(※状況によっては戦略に沿って明確な判断を下してましたが。)
スポーツなので当たり前ですが、スランプもありますし、
様々な場面で難しい判断をしなければいけません。
そんな中で、岡田監督は選手のパフォーマンスを最大化させる、
パフォーマンスを引き出す天才だと感じました。
阪神の人的配置については今季開幕当初から議論されてきましたが、
中野選手をショートからセカンドへの守備位置に変更させたことが
昨年から比べると結構大きな変化でした。
彼の強みは守備範囲の広さとけがをしない心身・体幹の強さですが、
それを早期から見極め、セカンドに“異動”させた。
会社に置き換えるなら担当商材が変わるレベルの異動です。
※大きく言語が変わるとか?
岡田監督は本人の可能性を見出し、パフォーマンスを引き出した。
結果として、中野選手は全試合にフル出場(すごい事)、
リーグ最多安打(最もヒットを打った人)を放ち、
守備のスペシャリストと言われる『ゴールデン・グラブ賞』を受賞。
マネジメントという立場において、メンバーのパフォーマンスを
引き出すというのはとても難しいですが、
とともに重要であることを改めて感じました。
※中野選手の異動によってショートを守った木波選手も、
結果としてゴールデン・グラブ賞を受賞しました。素敵。
⋙観察力と巻込み力
では、これが出来たのはなぜか?
選手への観察力と、組織の巻込み力が秀でていたからでないでしょうか。
岡田監督は各選手が持っている強み・弱みを適切に把握し、
適切な機会・チャンスを提供してきました。
選手の特徴や状況を把握している前提があり、
適切なフィードバックができる。
選手からしても「上司が自分の強みを理解してくれている」というのは
とてもポジティブだし、それができることで前向きな改善、
アクションに繋がっていきます。
種々記事になっていましたが、
岡田監督は選手とのコミュニケーション量が多い、訳ではないそうです。
選手を把握するのを一人でやっているわけではなく、コーチ陣、
スタッフと共に、徹底的に意見を聞く、情報収集していたのでしょう。
社内も人財が増えてきました。私が入社した2年前に比べて社員数も
2倍になって、会話したことがない人も増えてきてしまった。
ただそれと比例して、優秀な人財もたくさん入社し、
新卒・若手からの成長も著しく、新たなリーダーが台頭してきている
とも感じています。
個の力ではなく、組織の力、それを最大化する巻き込み力。
1対1だけのコミュニケーションではなく、
網目状の情報交換をしていく大切さ、そういう学びになりました。
⋙基本に忠実に、徹底力
9月に優勝Mを点灯させた時に岡田監督がインタビューで話したこと。
日本シリーズの初戦を取った時も、
シーズン中、勝った後の監督インタビューでも
「いつも通り」「普通のこと」を強調し、連発し続けていました。
「全力でやれ」「絶対に勝て」でもない。
意外と強気のマネジメントしないんだなとも感じられてしまうのですが、
「能力・ポテンシャルはもってるんだから、普段通りにやれば大丈夫や」
という選手への信頼のメッセージが込められているように感じます。
勝ちに向かって、当たり前のことをやる、みんなで決めたことを守る、
基本に忠実にやる、ということ。
ストレッチを利かせた目標があり、それに向けてやらなければいけない事、
スキル不足などが露呈する事も多々あるのですが、
マネージャーにはこの当たり前を当たり前のこととして、
徹底させることが求められる。そして更に高みを目指していく。
結果としてパフォーマンスに繋がっていく。
改めて、マネジメント層だけではなく、メンバー含めて、
基本に忠実に行動し、徹底できる組織に高めていきたいと感じました。
⋙最後に
もっとエピソード踏まえて書いていたのですが、
余りにも野球寄りになりすぎたので割愛しました(笑)
少しでもマネジメントを遂行する上でのご参考になれたなら幸いです。
最後の最後に余談ですが、最近読んだこちら、非常に参考になりました。
≫コンサルが「マネージャー時代」に学ぶコト 知るだけでビジネスモンスターになれる79のスキル/思考と矜持
マネージャー、リーダーの皆様は是非ご参考に読んでみてください。
また書評でも書こうと思います。
コンサルには全員読んでもらっている緑本と合わせてどうぞ。
≫コンサルが「最初の3年間」で学ぶコト 知らないと一生後悔する99のスキルと5の挑戦
引き続きよろしくお願いいたします。
アレンパ!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?