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「ノスタルジア」

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長編小説。亘と悠介、2人にとって 忘れられない大切な記憶。(連載中)
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#ぼくせん

小説 「ノスタルジア」 1

1.研鑽の場 夜の町工場に、たった一人で旋盤に向かう職人が居ました。彼は、大切な一人娘のた…

坂元 稔
2年前
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小説 「ノスタルジア」 2

2.後継者  「現場」と呼ばれている建物の裏手、雨をしのぐには物足りない軒下に、ひっそりと…

坂元 稔
2年前
7

小説 「ノスタルジア」 3

3.崇高な魂  金曜の夜。例の【勉強会】の日です。  この日は、亘が試作した治具を使いなが…

坂元 稔
2年前
9

小説 「ノスタルジア」 4

4.配置換え  暴れてしまった翌日から数日間、悠介は仕事を休みました。その間、睦美は悠介の…

坂元 稔
1年前
7

小説 「ノスタルジア」 5

5.兄妹喧嘩  事務所の机の配置が少し変わり、直美が隣に座るようになってから、悠介が「固ま…

坂元 稔
1年前
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小説 「ノスタルジア」 6

6.座学の日  あれ以来、直美が兄からの挑発に乗ってしまうことは ほとんど無くなりました。…

坂元 稔
1年前
7

小説 「ノスタルジア」 7

7.右腕  現場仕事を終えた職人達が、私服に着替える前に、社内では貴重な「お湯が出る蛇口」の前で石鹸を使って肘まで洗う(人によっては頭まで洗う)……というのは、この会社では日常の光景でした。    とある金曜日の夜。例の【勉強会】を終えて現場の隅で腕を洗っていた亘は、すぐ近くで悠介が手先の治具を外しながら順番を待っていることに気付いていました。  念入りに泡を流してから交替し、自分の腕を拭きながら、亘は手を洗い始めた彼に提案しました。 「松くん。今度さぁ……仕事終わり、一緒

小説 「ノスタルジア」 8

8.源流  昼休み、社員食堂で悠介が弁当を食べていると、後から来た亘が「お疲れ」と挨拶をし…

坂元 稔
1年前
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小説 「ノスタルジア」 9

9.懺悔  悠介は目を覚まし、自分が事務所奥の「社長室」にある応接セットのソファーの上に寝…

坂元 稔
1年前
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小説 「ノスタルジア」 10

10.新たな局面  誓いを新たにした悠介は、より一層仕事を頑張るようになりました。  とあ…

坂元 稔
4か月前
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小説 「ノスタルジア」 11

11.再び  悠介が能動義手を手に入れたので、工場長は彼の現場復帰を認めました。本人の強い…

坂元 稔
10日前
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