声が大きいものが勝つ、それは非正規でも。

今私は契約社員で働いている。
週の4日はリモートワークさせてもらっている。

新卒で入った会社は、化粧品メーカーだった。
高校のときに進学を考えたとき、
将来が全く想像できず
当時の若気の至りというか、知識が欠乏しすぎていた。今思えば、そういう時代だった。
知りたい情報が、さっ、とスマホで検索できる今では考えられないが
大学の求人案内から妥当なものを選ぶのが
一般的だった、少なくとも
わたしがいた芸術学科においては。

好きなこと、を選んで進んだ進学が
芸術学科だったことから
その大学に寄せられる求人案内も
他の学科に比べて、
可哀想なくらい非常に少なかった。

そして、その当時の女の人は
寿退社が普通だったように記憶してる。
30過ぎの女性は、会社ではお局と言われていた。
テレビドラマでもそのようなつくりのものばかりだった。


話は飛ぶ。

そしてわたしは美容部員になった。
すごく真面目に働いた。
同僚とはみんなすごく仲良く
給料は固定だったので、自分が一生懸命働きたいから、働いた。
売上が良かろうが悪かろうが、給料には反映しなかったし、
そういうことを言う人は、知る限りではいなかった。


そして
今令和5年。

紆余曲折して、わたしは派遣で
外資系の企業に入り、そのまま契約社員になった。

そこでは、人の出入りが激しく
この4年でたった3〜4人のポジションなのに
13人入っていなくなった。
それ以外の、わたしともうひとり、
気分のムラが激しく、
損得の匂いに敏感な、精神が図太い、
体も太い女性だけが残った。

その人がとにかく、
声がでかい。
実際の声も興奮するとでかいが、とにかく
文句を正当化して権限がある人や、仲間になって一緒にやいのやいの言ってくれそうな人に
声高にアピールしたり泣いたり怒り狂ったりする。
わたしも八つ当たりをされる。

そして、そのお局に冷遇され、冷たくされ、不機嫌に当たり散らされた人たちは、みんな辞めさせられた。または、自分から、あの人が嫌だからやめます、と言って次の日から来なくなった。

それでも
会社は、仕事をひとりでこなせる太子を支持する。そして、また、芝居がかった大騒ぎをして
給料を上げてもらっていた。

声が大きいものが勝つ。
そして、そういう人は異常に図太い。

かなりの大人になって、
それを身をもって知った。
まったく納得行かない。

けども。

あまりに理不尽なことをいわれたので
わたしも声を大にして闘うことをこないだしてみた。

大きな声返しだ。

反撃されることがほぼ皆無の太子は
それ以上言ってこなくなった。
そして、わたしだけリモートワークが多いことを今まで私も悪いなぁとは思っていたが、
そんなことがつづいて、思わなくなった…

ということで
気づけば、わたしもみんなで和気あいあいした
平等の世界から
声の大きい人間になってしまい
そしてそれが今のところ功を奏しているという
いいんだかわるいんだか

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