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[翻訳]Green White (GW) Depths 2021 (Vol.1)

皆さんお久しぶりです。最近私が注目しているレガシーのデッキは、GWデプスです。土地単とマーベリックの中間のようなデッキで、感覚的にはスローデプスに近いのかなと思っています。

私が好きなプレイヤーのDougeさんが、このたび、5万文字超え、全17節にも渡る、超大作の記事を挙げてくれました。

あまりのボリュームなので、このNotesでは、分割しながら翻訳してみようと思います。

目次

全17節に渡る、元記事の目次です。この記事では最初の3節を紹介します。
2節は「もう知ってるよ」という方も多いと思いますが、よければ改めて確認しておいてください。

1. 緑白(GW)デプスとは?
2. 暗黒の深部と演劇の舞台コンボについて
3. GWデプスデッキってお高いんでしょ?

4. GWデプスデッキの歴史
5. GWデプスが一般的な緑黒デプスデッキに勝る点
6. モダホラ2がGWデプスにもたらしたもの
7.  勝っているリストからGWデプスの概要を理解しよう
8. デッキを詳しくみていこう
9. 有利なマッチアップについて
10. 不利なマッチアップについて
11. タッチするなら何色?
12. サイドボードガイド
13. GWデプス秘密テクニック
14. よくある質問
15. 注目!最近勝っているリストはこれだ!
16. GWデプスデッキのカバレージ記事と動画集
17. まとめ

緑白(GW)デプスとは?

緑白(GW)デプスは、レガシーにおけるアーキタイプの一つで、《暗黒の深部》から《マリット・レイジ》を降臨させるのを主な勝ち筋とし、これを緑と白のサーチと除去耐性でサポートするデッキです。

多くのプレイヤーは「GWデプス」がレガシーのコンボデッキであると認識していますが、どちらかといえばコンボフィニッシュのミッドレンジデッキだと思っています。

GWデプスの主な勝ち筋は、《暗黒の深部》と《演劇の舞台》のコンボによりマリット・レイジトークンを降臨させることです。

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この強力なコンボに加えて、《緑の太陽の頂点》を中心としたクリーチャーベースのパッケージ(GSZパッケージ)により、この氷の女神以外の勝ち筋を持っているのがGWデプスの特徴です。

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緑黒を基調とする「スロー」や「ターボ」といった直線的なデプスコンボデッキに比べて、このGSZパッケージによる柔軟性を実現できる点が緑白の有利な点であり、魅力的なポイントです。

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GWデプスはレガシーの代表的なフェアデッキである「マーベリック」のツールボックス要素を内包する点が、緑黒との大きな違いです。

《緑の太陽の頂点》を活用して《エルフの開墾者》や《聖遺の騎士》など、クロック兼土地サーチ要員を一貫して場に繰り出すことができたり、《ガドック・ティーグ》や《アウフ》といったシルバーバレットによって相手のデッキを機能不全に落としいれたり、といった柔軟性を有しています

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また他にも《森を護る者》によるクリーチャ保護によって太い勝ち筋持つ点や《ラムナプの採掘者》により墓地から土地を使いまわすことで、相手のデッキを機能不全に追いやる「土地ハメ」ができるなども魅力的なところですね。

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このデッキは非常に安定しているうえ、デッキの勝ち筋を通しやすくデザインされています。《輪作》《エルフの開墾者》《聖遺の騎士》による土地サーチは「ステージデプスコンボ」による短期決戦と《セジーリのステップ》および《土地を護る者》によって「通す」手段を両立しています。

過去のリストには、《ルーンの与え手》や《卓越した助言者、トミク》などが採用されたこともありましたが、緑頂点でサーチできない緑でないクリーチャに頼るデザインは流行りではないかも。

GWデプスは、他のデプスデッキと比べて、ステージデプスコンボへの依存度がかなり低く、「オールイン」しなくても勝てるデッキです。《エルフの開墾者》や《聖遺の騎士》によるビートダウンプランもキルターンは2,3ターンと十分早く、一方で《ラムナプの採掘者》と《不毛の大地》によるマナ基盤のロックといった勝ち筋はサイドプランと言うにはあまりに強力でしょう。

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また《ラムナプの採掘者》は《地平線の梢》による継続的なアドバンテージを得るようなロングプランも対応できますし、失敗に終わり破壊されてしまったステージデプスコンボを再度展開するのにも役立つことでしょう。

暗黒の深部と演劇の舞台コンボ(ステージデプスコンボ)について

ここでステージデプスコンボのおさらいをしておきましょう。

1. 《演劇の舞台》を《暗黒の深部》に起動する

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この能力が解決された場合、《演劇の舞台》は氷カウンターが乗っていない《暗黒の深部》のコピーになります。
TIPS:《ヴェズーヴァ》の場合は氷カウンターが乗った状態で場にでます。《暗黒の深部》の氷カウンターが乗る能力が、場に出る際の常在型能力であることに注意してください

2. 同名の伝説のパーマネントが場に存在するため、状況起因効果でどちらかを生贄に捧げる

コントローラーは2つの伝説の土地である《暗黒の深部》をコントロールしているので、そのうちの1つを生け贄に捧げる必要があります。この効果では氷カウンターが乗っているコピー元の《暗黒の深部》を生け贄に捧げます。

3. コピー先の《暗黒の深部》が氷カウンターが乗っていない状態になり、マリット・レイジを生成する能力が状況誘発する

4. 状況誘発能力を解決する

《暗黒の深部》を生贄に捧げたなら、20/20マリットレイジトークンが生成されます。このトークンでのアタックが通れば、大抵はゲームに勝利できるでしょう。

プロからのアドバイス:
ステージデプスに対して《不毛の大地》を用いた妨害ポイントを確認しておきましょう。

不慣れなプレイヤーはステップ2(対戦相手が《演劇の舞台》を起動したとき)に《暗黒の深部》を破壊する傾向にあります。

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この場合は《演劇の舞台》の能力は立ち消えになるだけで、《演劇の舞台》自体は場に残ってしまいます。

《不毛の大地》の起動は、ステップ4 (《演劇の舞台》の状況誘発能力が誘発したとき)です。

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《暗黒の深部》をコピーした《演劇の舞台》が乗っている氷カウンターをチェックする状況誘発能力をスタックに乗せて《不毛の大地》で破壊しましょう。この状況誘発能力は「if節」で記載されています。相手は「《暗黒の深部》を生贄に捧げたなら」のif節が満たされない場合、マリット・レイジを生成する能力は立ち消えます。結果、対戦相手は土地を2枚失うだけとなります。

GWデプスデッキってお高いんでしょ?

少しお金の話をしましょう。このデッキを組むにあたって予算的な障壁になるのは《モックス・ダイアモンド》を複数枚必要とする点でしょう。

サイドに採用されている「名前の長い土地」こと《The Tabernacle at Pendrell Vale》も超高額カードですが、「土地単」とは違って必須パーツではありません。このカードはクリーチャを展開するデッキにぶっ刺さるカードではありますが、ほとんどの場合、《Glacial Chasm》が同様の働きをしてくれるでしょう。デスタクなどクリーチャを主体とするデッキがメタに多く、無力化ではなく、除去する手段が必要ならば黒をタッチして《疫病を仕組むもの》などの採用を検討してみてもよいでしょう。

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さて、残念なことに《モックス・ダイアモンド》の代替になるカードはありません。もし予算が厳しいのであれば、《貴族の教主》や《極楽鳥》といった、GSZでサーチ可能なマナクリーチャを検討してみるのもいいかもしれませんね。

安価にデプスコンボを楽しみたい、というならばまずは「レインボーデプス」を試してみてはどうでしょう。レガシーにおいては比較的安価(800〜900ドル)で組むことができるデプスデッキの一つです

終わりに

以上、GWデプスの序章についてでした。デッキの雰囲気が掴めれば幸いです。

別の方のTweetになりますが、この方はGWデプスをAランクと位置づけています。6月末まではSだったようですが、URデルバーと入れ替わったみたいですね。(デルバーが抜けて、DRCと濁浪によるクロックがより高まって、間に合わなくなったからでしょうか?)

上位デッキに関しては大きな差はないとも言及されているので、GWデプスは比較的いい位置にいると思って良さそうです。

また、記事で紹介された「レインボーデプス」については、この記事で価格などについて日本語でまとめられています。

https://yukkerom.com/rainbowdepth/

土地を主体として戦えるのが、レガシーの醍醐味の一つだと思います。レインボーから初めて、緑黒型のスロー/ターボに行くか、緑白型のGWデプスに行くか、はたまた緑赤型の土地単に行くか、緑青を極めてウーロパイル?などなど、発展させられるので、色々試してみてもらえたらと思います。

今日はこのへんで。特にオチもなく続く。

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