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デザインの相談サービスを利用したレポ

※この記事には二次創作・BL・同人等の要素が含まれます。

今回の記事は、プロのデザイナーさんが提供しているサービスを利用し、同人誌の表紙デザインと装丁をご相談させていただいた体験レポになります。
ご協力いただいたのは『トナリノ』のnao様です。ありがとうございます!

利用したサービスについて

私が利用したのは「印刷物やバナーの改善提案プラン(同人誌)」というメニューです。こちらはデザインの"案"をいただくという形式なので、提案されたデザイン案を参考にしながら、自分で実際の入稿用データに落とし込んでいきます(※オプションで編集不可の入稿用データを作っていただくこともできます)
通常のデザイン作成サービスでは、依頼者は完成したデータを勝手に編集・加工することはできません。基本的に納品されるデザインデータは(特別に交渉していない限り)後から編集できないように、psdであればレイヤー統合などがされています。たとえば、後から同人誌のタイトルを変えたりR18のマークを付け加える場合や、色味・絵・フォント等を変更したい場合は、デザイナーさんにお願いしてもう一度作業してもらう必要があります。
ですがトナリノ様のサービスの場合、あくまで最終的にデータを作るのは自分なので、あとから好きに編集したりカスタマイズしたりできます
また、このメニューの他にも「タイトルの文字だけ上手くいかない」「印刷所選びで悩んでいる」等、ピンポイントな部分の悩みを相談できる「単発相談プラン」というのもあります。

トナリノは「つくりたいものがある」けれど「悩んでしまう」つくり手の方に向けて、創作をするデザイナーが立ち上げたアドバイザリーサービスです。

トナリノ様HPより引用

上記概要の通り、アドバイスをいただきながら、一緒により良いものを作るお手伝いをしてもらうことができるというのがトナリノ様のサービスです。
自分だけじゃいいものができそうにないけど、自分でも少しは何か作ってみたい、一緒に考えてもらいたい…そんな気持ちに寄り添ってくれるコンセプトに惹かれ、今回はデザインと装丁の相談でサービスを利用させていただきました。

相談ご依頼~完成まで

サービスのご依頼

トナリノ様のHPから必要事項を記入して、LINEで依頼をします。LINE以外だとBOOTHやメールでもご依頼できるようです。
実際に私の送った文面の概要は下記。

名前:ぱるま
希望プラン:印刷物やバナーの改善提案プラン(同人誌)
予算:~1.5万円
納期:12月中
相談内容:製作中の同人誌の表紙について、デザインのブラッシュアップをお願いしたいです。使用するイラスト・素材とともに大まかなデザインイメージをお渡しし、改善およびデザインのご提案をいただければと考えております。また、可能であればデザインや内容に合う装丁についてもご相談させていただきたいです(別途追加料金となっても大丈夫です)いただく最終データはjpg等の参考画像のみで大丈夫です。

こちらに対し、確認のご連絡と追加で色々な質問(デザインのイメージ、版型、納期等についての確認)があり、何度かやりとりしたあと正式にお願いすることができました。印刷物やバナーの改善提案プラン+単発相談プランの複合という形でお見積もりくださいました。

依頼時に送付したもの

デザインの参考資料として
・文字原本(タイトルやキャラ名等の文字情報をコピペしてもらうためのドキュメントデータ)
・作品のプロット
・表紙に使用するキャライラスト
・デザインイメージ参考画像
をお送りしました。このほか、装丁の相談をお願いしたので、印刷所をピックアップする際の参考として仕様の希望(本文にコミック紙を使いたい等)もお伝えしました。
実際にお送りしたデザインイメージ画像が下記です。

ざっくり作った表紙っぽいものに色々書き込んでいます

大体「この位置にこの要素を配置したい」というイメージが固まっていたので、そのままお伝えしました。

デザイン案の受領

その後二週間ほどでデザインの初稿をいただき、1度細かい部分のリテイクをさせていただきつつ、最終的に納品されたデザイン案画像がこちらです。

※掲載許可いただいてます

プロット(そこそこ長さのあるプロットを送りつけましたすみません…)を読んでいただいたため、文字の配置や表紙のモノクロ画像のノイズ加工、裏表紙の色味調整などは本の内容を反映してご提案してくださいました。
私の作成した参考画像と比べると、タイトルが見やすくインパクトがあり、色味も爽やかにまとまり、キャラもアップめになったことで余計な余白が埋まっているのがわかると思います。すごい!! お話としてはハッピーエンドで後味も爽やか(たぶん)な感じなので、白ベースの方が表紙と内容が一致してて素敵です。
こちらはロゴの入ったjpg画像として納品していただきました。この画像をお手本にしつつ、自分でカスタマイズを加えたりしながら、表紙のデータを作っていきます。

表紙の完成

最終的に完成した表紙がこちらです。

ややシンプルめにしつつ、書体を少し変えたりして調整して完成しました。作成に使用したソフトはほとんどクリスタです(一部だけillustrator使用)

最終的には同じ「自分で作る」という作業をしても、最初の参考画像からこのデザインには絶対なりません。自分では考えつかなかったデザインを提案してもらえたからこそ、この表紙を作ることができたという感動があります。
また、実は後からキャラ絵の一部を修正しており……笑 こういったギリギリでの修正や調整の自由が利くのも手元にデータがあるからこそでした。

装丁のご提案

また、同時にお願いしていた装丁に関する提案もいただきました。こちらはGoogleドキュメントを共有する形で受領しています。
こちらもデザインと同じく、プロットを読んでいただいたうえで内容に沿った特殊装丁の案を3パターンいただいています。テキストの内容は加工の説明、注意事項、効果的な使い方、それぞれ利用できる印刷所とおおよその予算です。自分では使ったことのない加工や印刷所を教えていただけてとても助かりました。
ご提案いただいたのは「1.特殊な遊び紙を使用する」「2.表紙に特殊紙を使用+パチカ加工」「3.小口染め」で、印刷所の好みと自分がやってみたかったという願望で3を採用しました。

完成した本

完成した同人誌がこちら。

イベント会場で積んだ時の画像(twitter参照)

本当に小口染めになってる…!!!すごい!!!!一本の漫画としてはこんなに分厚い本だしたことなかったので感動しました。
表紙の色味はくりえい社さんのおまかせ調整をお願いしたんですが、データよりグレーが若干ブルー寄りに出たかな?という印象です。CMYKでいうとM(マゼンタ)が浅めな感じがしました。マットPPなのでちょっと色味は柔らかめに見えますね。本文は普段より濃くてクッキリしてました。

感想

今回の本は結構自分の中で記念になるものというか、去年いろいろなアドバイスや指摘を受けての総決算的であり、自CPに対して真面目に考えて描いた作品だったので、「一人ではできないような手のかかったものにしたい」という気持ちと「ある程度は自分の思い通りにこだわりたい」という気持ちの両方がありました。そういう書き手心を理解し、親身に寄り添ってくださった結果、今後もずっと大切にしたいと思えるような一冊にできたなと思います。装丁も個人誌ではハードル高く感じていた憧れの加工だったので、今回ご提案いただけて目から鱗でした…お願いできて本当によかったなと思います。

追記:トナリノ様の事例紹介

2022/2/2追記
トナリノ様が今回の事例をnoteで紹介記事にしてくださいました!とてもわかりやすく解説・紹介してくださってるのでぜひご覧ください。ありがとうございます!

また今後も「イメージはあるんだけどいまいちハマらない…」というような悩みを抱えた時にご相談させていただきたいです。トナリノ様ありがとうございました!

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