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伊藤 守 著『3分間コーチ ひとりでも部下のいる人のための世界一シンプルなマネジメント術』

部下の指導は面倒くさい。そもそも過半の部下は何も言わなくても働いてくれる。指示したことはやってくれるし、たまに相談もしてくる。というわけで、あまり部下の指導というものを意識しないまま時が過ぎてしまった。

しかし、自分の仕事がより管理面に移り、会社全体に目を配る必要ができた時、今まで自分が取り仕切っていた、多様な社内ステークホルダーとの調整を要するプロジェクトは部下の荷としては重すぎることに気付く。

そこで初めて部下の指導を怠ってきたことを後悔する。そして今から部下の指導に力を注ぐことを決意した。

まず、毎日、部下に話しかけるようにしよう。ちょっとした雑談とその日の重要な業務の確認。雑談と言っても、ネタがないと困るので部下一人一人についてデータベースを作り、聞きたいことをリスト化しておく。焦点を絞らず「今日の重点は何?」と聞いてもいいが、重要案件があるときは、「〇△案件の進捗はどう?」「◎▽案件をぜひよろしくね」という問いかけでもよい。何を話すか、ということも重要だが、時間をとること自体が、あなたを大事にしています、という証左になる。話の目途は3分。

ここで部下のちょっとした発言を聞くことができれば適切な指針を与え、それにより部下は、大きな仕事に取り組むきっかけを得たり、先延ばしていたミス対応を開始できるかもしれない。話すことが気付き、引っかかりを生み、考えることを促す。

前向きの話ばかりでなく、昨日の仕事について「承認」を与えることも重要。「例の件、よくやったな」との一言で十分。ただ、付け加えるなら、どのような点が良かったかを伝えることで、私が何を望み、何を評価しているかのメッセージを伝えることになる。

読み進めながら気になったポイントを最後に羅列しておく。

・実行とアイデアの間には深い溝がある。

・上司の言う通りに部下が動くなら、上司は要らない。

・今日何回部下の名前を読んだか。視線を合わせたか。

・What is in it for me. 部下にとってその仕事やることがどのようなメリットがあるのか。明確化する。

・部下の不平不満を徹底的に聞き、リスト化し、つぶしていく。

・部下との会話を全て書き留める。

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