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転職体験記#5 「労基に通報だ」

前回、1年かけて無職から正社員になったものの、そこは労働基準法違反だらけのブラック企業だった!編です。
今回はちょっと長いです。すみません。

~面接から嫌な予感がしていた~


書類選考は通過したし、ポートフォリオは頑張ったし、いけるだろう!と強気で面接に臨みました。
そして面接…なのですが…なんと2時間かかりました。
こんなに長く時間を取られたんなら期待していいのか?とも思っていましたが、この面接官、もとい後の問題上司、とにかく話が長い!!!!
外見はパチ屋やドン〇に居そうな完全にヤンキーで、面接の服装も黒ジャージにごついアクセサリー。
初対面でありながら言葉にトゲがあり、こちらの性格も決めつけてきて、挙句の果てには「貴方とは合わなさそう。考えが嫌い。」と。
ここまで言われるなら落とされるかなと思いきや何故か採用。
この面接官の態度が気にかかりますが、どの会社にもこういう人間1人は居るんで仕方ない、と思ってこの会社で働くことを選びました。

~この会社もしかしてブラック?~


その後、入社にあたり社長と面談になりました。
話しやすく最初は好印象だったのですが、何かがおかしい。

自分「あの~雇用契約書労働条件通知書が見たいんですが…」
社長「あ~。うちにはそういう書類無いから。
自分「?????????

自分「就業規則に目を通したいので、メールで送って貰えませんか?」
人事「データで送ることは出来ません
自分「では、紙でいいので貰えますか?」
人事「コピーを取ることも禁止しているので紙でも渡せません
自分「???????????

他にも、「入社半年経っても有給は3~5日しかない」「賞与は同時期の入社でも人によって支給ある人ない人がいる」「最初に提示した額面から給与を下げられる」などなど…。
特に不服だったのが「残業代・時間外手当が出ない」!!!!
ブラック企業に入った友人がよく残業代が出ないとは言っていましたが、まさか自分もそれを引き当ててしまうとは思いませんでした。

~前任者が全員辞めている異質な部署~


自分は念願のWEBデザイナーとなり、これからどんどん実務経験を積むことを意気込んでいました、が、この部署、もとい上司が最悪でした
まず第一に「前任者が全員辞めてしまったのでillustratorを扱える人がいない」と言われました。
聞けば去年1年だけで4人辞めていて、一番勤続が長い人でも「1年」だと言うのです。ど~~考えても上司に問題があります。
実際働き始めてみると辞めていくのも納得な環境でした。

・「新しい意見を取り入れたいから気づいたことは何でも言って欲しい」と言う割に、意見を言うと「余計なお世話だ」と激怒する。
・お昼も15時もご飯を食べずに働き続け、もちろん給料は出ない。
・休憩を取ると「みんな働いているのに何を考えているのか」と説教される。
・「休むより手を動かしたほうが効率がいい」
・「将来的に土日や連休もPCを持ち帰って仕事してもらうから」
・「残業は当たり前。定時に帰るなんてありえない。
・周りに残った仕事を聞いて帰った日の翌日、「みんなはあれから残業をしていた。」と3時間説教される。
・「帰り際に仕事が無くても、これから仕事が出てくるかもしれないんだから、皆が帰るまで残るのが常識。
・「俺の働きがあるからこの部署はここまで成長して成り立っている」
・「営業をやっていない人間は根性が無い

とにかく自分の意見が第一。
気に食わないと最低2時間以上の説教毎週される。
自分の経営論、仕事観を人に聞かせたくてしょうがない。

毎日こんな調子ですし、WEBもデザインもillustratorも何もかも素人なので、スピード第一!売れてる店のデザインをパクれ!早く大量にデザインを出せ!と言うばかり。
私の性格も気に入らない、早く辞めろ、と暴言もエスカレートします。

~初めての労基通報~


賃金未払いなど労働基準法違反を初めて労基に通報しました。
にしても初めて労基の人と話したのですが、素っ気ない態度で残念でした。
労基=労働者の味方、会社の警察、というイメージだったのですが、実際は労基はあくまで勧告するだけであまり強制力は無いんですね。
通報したあとも会社に労基が来た気配はありませんでした。

労基は平日のみなので、休日は「労働条件ほっとライン」に相談したのですが、こちらはさらに冷たく、本当に相談員か?!と思えるほどでした。

精神的に追い詰められている人は「全労連」への相談をオススメします。
労基のような権限は無いのですが、親切丁寧に相談に乗ってくれます。

~会社に訴えるも…~


せっかくの職を手放すのは心苦しいのですが、これ以上この会社に尽くしても給料は出ないですし、自分はこの会社のやり方についていけない、と判断して退職することにしました。
退職時、今まで「立つ鳥跡を濁さず」で穏便に済ませてきましたが、問題の上司に面と向かって「貴方が辞めろと言うので辞めることにした」「暴言の数々が精神的苦痛だった」など思い切って言いました。
ですが「俺はそんなこと言ってない!」「そんなつもりで言っていない!」「断固抗議する!認めない!」と言い返されました。
加害者は自覚が無いとはよく言いますが、まさにその通りだと思いました。

その後、社長にも全てを話しました。
問題の上司が原因で辞めること、でも上司はそれを認めていないこと。
ですが社長はこの問題上司が今まで数々の人間を退職に追い込んでいることを分かっていたんです!
それでも尚、上司は会社のために働いてくれてるので、上司を辞めさせることはせず「この上司に耐えられる人だけが残ればいい」と思っていました。
自分は人事などの経験は無いので分からないのですが、会社はこうも採用した人間を使い捨ての駒にように考えているんでしょうか?

~悪い人間ばかりではなかった~


退職まで残り僅かとなった日、別部署の人たちがなんと送別会をしてくれました。
11年務めた会社ですら送別会どころか別れの言葉すら無かったのですが、こんな短期離職者(半年)にプレゼントまでくれました。
自分が居た部署や問題の上司が、周りから見ればおかしいと散々言われていたこと、病んでしまって急に会社に来れず辞めてしまった人がいることなど、色んな話を聞きました。
自分達も転職を考えているから、またどこかで会おう!と言って別れました。
ちなみに事務派遣の時、最後に言われた言葉が「幸せになってね」でした。
皆さん、声に出さないだけでブラックに勤めている自覚があるんですね…。

~正社員目指して仕切り直し~


次回は、密かに憧れていた「週3日」「9時-15時」の短期派遣に転職編です。
ここまで長々と読んで頂きありがとうございました!


ありがとうございます!