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Column-6 Four Characters

Jill Bolte Taylor は、ハーバード大の脳科学者だ。1996年、37歳の時に脳溢血を起こし、4時間の間に徐々に左脳が停止していく様子を体験する。言語がわからなくなり、博士としての自分も全て失われていく。右脳だけになった彼女は、体の境界を感じなくなり宇宙まで広がる自分を感じて感動する。その後8年のリハビリにより左脳の機能を完全に取り戻す。その体験を2008年TEDで話すと世界中でとんでもない再生数となり、一躍、彼女とTEDを有名にしてしまう。

その後、研究を進めた結果、脳に4つの異なるキャラクターがいると提唱し、それが神経網の解剖からも明らかだとしている。そして、ユングの心理学ともほぼ重なることを確認する。

キャラ1: The Thinker   ディテールにこだわる理知的で合理主義なリーダー
キャラ2: The Emotional   傷ついた子供時代を忘れない情緒不安定な人
キャラ3: The Inner Child   無邪気で今を生きる好奇心に溢れる子供
キャラ4: The Observer   宇宙まで広がるピースフルな本当の自分。

ただひとつ違うのは、ユングのいう意識とは、キャラ1であり、その他を無意識としていることだ。キャラ1に全てを仕切らせずに、4つのキャラが話し合えるようにすることで、全脳を使う訓練を積めば、人生は素晴らしいものになるという。

僕の考えはこうだ。素晴らしい音楽が流れている。キャラ1はロジックを駆使して忙しく仕事をしている。キャラ3と4は音楽を聴いている。音楽はキャラ4と3に沁みていき、15分以上聴くともっと深い我々の生命維持をしている基幹脳にも変化を起こす。

意識は4つのキャラをスイッチイングするように感じるかもしれないが、脳の中では、すべて同時進行している。僕の立場は、キャラ3で感じる音楽が不安症のキャラ2をあやして、キャラ1が安定して働くことに寄与し、キャラ4が音楽による宇宙との一体感を作り、キャラ1にインスピレーションを与えるというものだ。すべてが調和する瞬間、閃光が走るようにクリエイティビティが生まれるのかも?

というわけでバックグラウンドミュージックが大事だと思うわけだ。そして何故、ハイレゾじゃないとダメなのかは、次の機会に。

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