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DJわいせつ事件について考えた

先日、世界的に人気のある
韓国人の女性DJの方が、
日本でのフェスで客席に近づいた際
複数の人間から胸を触られたと
SNS上で被害を訴えました。

主催者側もわいせつ行為をした人物に対して
法的措置を採ると言っています。
(既に刑事告発をしたようです。)

事案を見ると単純な痴漢行為であり、
処罰としては迷惑防止条例違反で罰金…
と思われがちですが、
私個人としては、改正された
不同意わいせつ罪に該当する可能性も
相当程度あると考えています。
つまり、胸を触られることについて
同意するかしないか
表明する時間がない状況で
これに乗じて胸を触っているからです。
そうすると、
6か月以上10年以下の懲役刑に該当する
可能性があります。

おそらく触ったほうの人間としては
DJの方が露出が高めな衣装を着ていて
(夏の野外のフェスで
女性DJであることを考えると
特別露出が高いともいえないと思いますが)
触っても文句を言われることはないだろう
と安易に考えていたのだと思います。

しかし、女性が着ているもので
女性が性的アプローチを受け入れる意思を
表明していると考えるのは極めて浅はかです。

衣服は自己表現のツールです。
自分が心地よい服装をすることと
性的な行為を受け入れる意思を
表明することは全く無関係です。

また、この件に関しては
人種差別の一面もあり、
その点でも私は日本人として
情けない事件だと思っています。

もし彼女が欧米人だったら
彼女が同じことをしたときに
胸を触った人間がいたでしょうか。

欧米人は人権感覚が高く、
何か下手なことをしたらすぐに糾弾される。

おそらく日本人の多くにはそう考えいて、
相手が欧米人であれば
わいせつ行為に及びにくい
と思われます。

彼女は韓国人であったため、
多少のことをしたって許されるだろう
と思った卑劣な人間の
わいせつ行為だったのではないかと
思われてなりません。

なので、二重の意味で
日本人の見識が問われる
由々しき事態だと思うのです。

さらに、この問題を取り上げる
ネットニュースには
被害を訴えた彼女や
法的措置を検討しているイベント会社を
誹謗中傷するコメントが多数ついており、
人種差別的で人権意識が
極めて低い日本人が少なくないことが
うかがわれます。

この問題については、
昨日のフジテレビ「ワイドナショー」でも
取り上げられていました。

出演者全員が糾弾していましたが、
驚いたのは、男性芸人の告白です。

昨日は司会の東野幸治さん、今田耕司さん、
カンニング竹山さんが出演していましたが、
皆さん、ロケなどの時に、
いわゆる「おばさん」から
股間を触られるという被害を
受けているのです。

また、昨日は出演していませんでしたが、
ロンドンブーツの敦さんも
同様の被害に遭っていることを
SNSで発信したことが紹介されていました。

おそらく根っこは
今回のDJわいせつ事件と同じで、
おばさんたちが芸人の男性をなめて
「芸人だから冗談だと思って
糾弾されないだろう」
と軽く考えているのだと思われます。

ショックだったのは、
今田さんは、されたことについて
特段被害感を持っていなかった
という発言をしていたことです。

私はこれが良くないのだと思いました。

本当は不快なことをされているはずなのに、
それをある意味仕方ないと
受け入れてしまう人がいることで、
する方は、それが「やっていいこと」と
勘違いするのです。

(男性としては、
いちいち騒ぐのもみっともない
という気持ちもあるのかもしれませんが)

女性にしろ男性にしろ
されて嫌なこと不快なことは
しっかり声をあげるべきだと思います。

それが日本人の人権意識を高めることに
繋がるのだと思います。

声をあげたことについて
誹謗中傷する輩がいれば、
そういう輩を糾弾すればいいのです。
法的措置を採ればいいのです。

面倒かもしれません。
でも、それが人間の尊厳を守る
ということだと私は思います。

今回のDJわいせつ事件は、私にとって
日本という国が人権後進国であることを
ひしひしと感じさせる一件なのでした。

(長文失礼しました。)


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