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やらかした週末 <週末自家現像>

日本一時帰国から米国に戻って以来、LEITZ minolta CLを使っていました。というのも、シャッタースピード1/1000の縦構図で露光ムラが出る問題のを修理したので、そのチェックをしたかったからです。

36枚1本を撮りきり、もう1本撮ろうと遠出してアトランタのダウンタウンにあるHIGH MUSEUM OF ARTに行きました。このミュージアムは、ロサンゼルスにあるGETTY MUSEUMと同じ建築家によって設計されました。そのモダンな建築を撮るのが楽しかったです。あっという間に36枚を撮り終えました。

しかし、まだ撮れそうなので、家に帰ってアパートの周りを何枚か撮影しました。それでもフィルムが終わりません、、、。完全に危険信号です。「まずい!久しぶりのCLなのでフィルム装填でミスったか?」
焦りながらフィルムを巻き戻しをしようとしたら、巻き上げクランクの手応え感が全くありません。恐る恐る裏蓋を開けたら、何とフィルムが入っていません。こんな恐ろしいことが世の中にあるのでしょうか?フィルムが入っていないCLの後ろ姿を見て言葉を失いました。世の中が終わったような何とも言えない喪失感を覚え、ただただ愕然とするだけです。フィルム失敗あるあるの中で、最もレベルの低いことをやらかしてしまいました。今日一日、真剣に空シャッターを繰り返していたのです。

いつもはフィルム2本ずつ現像するのですが、今週末は1本だけの悲しい自家現像となりました。

Elmar 3.5cm F3.5 : 1/1000
 M-ROKKOR 40mm F2 : 1/1000

早速、現像したフィルムをスキャンして確認してみました。うーん、以前よりかはマシになった感じはしますが、やはりシャッタースピード1/1000の縦構図で左側がアンダーになりますね。こういう癖があるカメラとして受け入れる事にします。

Elmar 3.5cm F3.5
窓ガラスに映り込んだ背景が多重露光のような不思議な雰囲気を演出しました。(Elmar 3.5cm F3.5)

CLにエルマー3.5cmを装着して撮影しましたが、やはり良いですね。戦前のレンズとは思えないくらい隅々までしっかり描写してくれます。

しかし、LEITZ minolta CLとElmar 3.5cmの組み合わせはコンパクトで格好が良いのですが、絞りリングが無段階かつ非常に小さいので、正確性に合わせることが難しいです。しかも、絞りリングの指針がF3.5の位置を超えています。これは単に行き過ぎているのか、3.5の位置がずれているのか分かりません。そのため他のメモリの位置が正しいのか不安です。さらに、私の個体だけかと思いますが、絞りリングの指針全体が真っ黒に塗装されているので、F値を合わせづらいです。他の個体の写真を確認してみると、シルバー地に黒いラインという分かりやすくなっているので、なぜこの個体はこのような状態なのか不思議です。内蔵露出計が信頼できれば、F値は大雑把で良いのですが、CLは外部露出計の数値をレンズに反映するため、出来るだけ正確に絞りを合わせなければなりません。
私の個体は、LEICA MP 0.72やLEICA M Typ240で使うのが良さそうです。

カメラ:LEITZ minolta CL
レンズ:Elmar 3.5cm F3.5 / M-ROKKOR 40mm F2
フィルム:ILFORD HP5 PLUS
現像液:Kodak HC-110 希釈率H
停止液:水
定着液:TF-4 ARCHIVAL RAPID FIXER
水洗:水
水滴防止剤:Kodak Photo Flo 200
スキャナー:Plustek OpticFilm 8200i SE 
スキャンソフト:SilverFast SE Plus 9  (RAW)
出力:Adobe Lightroom Classic

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