桃鬼太郎
おばあさんの目の前を、
ドンブラコと流れ去っていったおおきな桃はやがて鬼ヶ島と呼ばれる島にたどりつきました。
巨大な桃の登場に喜んだ鬼たちはさっそく桃をたべようと鉈をふるったところ、なかから元気な赤ん坊があらわれたので桃鬼太郎と名づけて育てることにしました。
ある日、「おら、この島を出て人間退治にでかけてくる」と桃鬼太郎が言いました。
「それなら、この金棒と鬼団子をもっていくオニ」
モキタロウはそれらふたつを身につけると鬼舟にのって鬼ヶ島を出発しました。
ふりかえった先の水平線上には、小さくなった鬼ヶ島とその上に架かった大きな虹が見えました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?