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海外駐在時の家族用自動車購入記(後編・支払い、引き渡しまで)

Chevrolet Bolt EUV

中編で書いた通り、駐在時の家族が使用する車はChevrolet Bolt EUVに決めた。詳細については中編を読んでほしい。仕様としてはコンパクトサイズの
SUVというかクロスオーバーで、先輩のBolt EVを若干縦に伸ばして積載スペースを広くしたような車。どちらかといえば小型で、スペック的には妻が求めているスペックである。この車の購入について、初めての車ということもあり、もう少しうまくできたかもという点も含めて書いてみたい。

支払いについて

今回の自動車についてはネットでの販売価格が24,900USDと、4,000USD最大のTax Creditが受けられるほぼ限界値。(25,000USD以下の販売価格でないと受けられない)ここから諸経費が色々載ってくるのだが、ここで色々と話が上がってくる。

クレジットスコアなし・・・

まず前編でも書いた通り、日本円をドルに変換するのは分が悪すぎるため、支払いについては、現地の給料をあてにするしかないのであるが、来た早々では現金一括で払えるほどの手持ちはない。となると、リースか分割払いとなるが、中古車のリースは基本なく、頭金+分割払いがベースとなる。
ここで分割払いの金利を決めるのが、クレジットスコアと呼ばれる個人の信用度を測るための指標である。このクレジットスコア、ある程度の期間(3ー6か月)の支払い履歴がないと、スコアの良し悪しどころか、スコアがゼロの状態になって話にならない。こうなると、高リスク者として扱われ、支払い利息が非常に高いというハンデを背負ってしまう。
だが、家族はもうすぐ来てしまうので、スコアが構築されるのを悠長に待っているわけにはいかない。仕方がないので、利息は高いが速攻でたたき返して利息を最小限に抑える計画を立てた。遅くとも1年以内には完済できる見通しだし、最悪は日本円を換金すれば今すぐにでも返済は可能だ。

支払い明細

ここで、下の支払い明細を見てほしい。内訳として、

  • 車両本体価格・・・26,463USD (本体+CarBravo費用)

  • Cash・・・14,000USD  (10,000USD現金 + 4,000USD 補助金)

  • 残り・・・12,463USD

  • 税金諸経費・・・3184.24USD (税金とDocument Feeなど)

  • 車両保障・・・4,350USD (ドライブトレインなどあらゆる自然故障をカバー )

  • 残債・・・19,997.24USD ここに分割払いの利息が載る。

だ。元々の予算感からすると大分オーバー気味。諸経費がかかるのは分かっていたが、厄介なのが車両保障だ。日本車かつガソリン車であればまず付けない。後は謎のCarBravoというもの。これは色々と調べていく中で、本当に必要なものなのかは購入者によると思った。

支払い明細

CarBravo?

CarBravoとは(以下ChatGPTより引用)
CarBravoは、ゼネラルモーターズ(GM)が提供する中古車の売買プラットフォームです。オンラインと店舗での購入体験を組み合わせたモダンで柔軟な方法を提供しています。CarBravoは、GMブランドに限定されない幅広い認定中古車の在庫にアクセスでき、標準保証、24時間のロードサイドアシスタンス、全国に4,000以上の認定サービスセンターなどの特典を含んでいます。さらに、自宅での試乗や配達も可能な地域ではサポートされています​ (CarBravo)​​ (CarBravo)​​ (GM Corporate Newsroom | General Motors)​。

詳細については、CarBravoの公式サイトをご覧ください。

ということで、平たく言えばGMの認定中古車で、整備と後付けの保証などが付いてくるパッケージの事。ただし、その費用が別途かかってくる。これについてはサイトの表示にはなかったため、当日決める時に追加で必要だったため、最初は契約をやめようかと思った。が、アメ車の中古車、しかもEVである。保証の類は厚くて損はなく、かつ販売前にきっちりとチェックがされていることは非常に心強いため、甘んじて受け入れることにした。

CarBravoチェック項目の一例(他にもたくさんの項目がある)

車両保証

これがもう少し削れたかも・・と思う項目である。以下保証書であるが、72か月、100,000マイル、いかなる自然故障も修理代はこの保証会社から支払われるというもの(免責あり)。そもそもこれだけの期間駐在するかは微妙。さらに上記のCarBravo保証もある。
4,350USDというと大概の故障はそれ以下の費用で収まるはず。ガソリン車であれば故障の部品を交換することが殆どだが、これほど修理費用が高額になることはほぼ無い。
ただ、相手はEV車である。ECU周りが万が一いかれてしまうと修理費用はこれどころで済まないのと、電装周りはアメ車ゆえにどこまで信頼できるかわからない。それでもドライバーが自分だけであればどうにでもなるが、妻が運転するのでトラブルは避けたい。この思いが交錯してこの保証を申し込んだ。(もう少し短い保証でも良かった。)
ただ、事故はともかくこれでトラブル時の余計な心配は減ったので、これはこれで良かったと思っている。

保証内容の一例

無事に納車

山ほどの書類に目を通し、サインをしたところで分割払いの承認も下り、無事に納車。認定中古車だけあって、内外装の傷などはあまりなく、各種機能も問題なく動く。また、EVならではの加速感とスムーズな乗り心地は間違いなくあり、妻にではなく、自分がメインで運転したくなるほどのものだ。低・中速トルクはあるが、パワーがありすぎないのも良いと思う。
後、これは後からわかったのだが、この車より横幅がある車は賃貸している家のガレージの幅に入らないのが分かり、ほっとしている。

車両本体

充電は?

さて、EVは無事に納車されたが、残る問題は充電である。基本的に家以外での充電は予定外で、長距離運転は自分のガソリン車でする予定のため、日常の使用距離はいいところ1日20-30マイル程度。であれば、通常の120VのL1充電でも十分と思われる。が、冬場や万が一長距離走行をし、急速充電が必要なケースがあると厄介なので、L2充電用の240Vコンセントを大家と相談して増設。下の画像の右下の部分に充電器をつなぐ。充電器は車体についてきたモバイル可能な充電器を使うため、下の画像には写っていない。付属の充電器でも十分な速度で充電でき、通常であれば1-2時間あれば十分な感じだ。ただ、もし手持ちの車にガソリン車がなければEVを選択する勇気はなかったと思う。

L2充電用240Vコンセント

終わりに

初めてのアメリカでの車購入だったが、コロナ明けということもあるのか、想像以上に車の価格が高く、またクレジットスコアという社会に組み込まれたシステムに戸惑うことも多く、おそらく先達の方からすると、もうちょっとこうしたほうがよかったと思われる部分もあるように思う。(車体価格や保証など)
ただ、ここで一番大事なのは、やはり家族の安全や要らぬ気苦労をしなくてよいという点で、そういう意味ではある程度お金の話だけで済んだのは幸い。今のところ納車された車も快適に動いており、メーカーの指定メンテナンスもタイヤのローテーションとエアコンフィルターの交換ぐらい。ブレーキフルードの交換もあるが、大分先の話だ。何とか駐在が終了するまでの間、この自動車で最後まで乗り切れることを願いたい。

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