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海外駐在時の家族用自動車購入記(中編・車種選定)

車種選定

前編では駐在員の家族向けにどういう自動車を購入しようとしたかを書いたが、今回は実際にどういった車種を選定したかを書きたいと思う。

まずは日本車でしょう

こちらアメリカでは日本車のシェアが大体4割あるようで、実際道路を走っていても、ここは日本だろうか?と思うぐらい日本車が走っている。前回の欧州駐在のことはそんなことはなく、基本欧州車が走っていたので結構カルチャーショックだった。色々と見ていると、日本車に対しての印象は「壊れない」というものが多く、国土が広いアメリカでは確かに重要な要素だと思う。以前親族が欧州車に乗っていたが、エアコンが故障して40万円の請求を見たときに絶対に乗りたくないと思ったのを思い出した。また、エンジン回りが壊れるとそれこそ悲惨なので、壊れないというのは大きなメリットだ。
また、アメリカ車などでも特に刺さる乗り物が見当たらなかったので、日本車を最優先に探した。

車種候補

そこで目星をつけた車が以下3車種。日産もあるが、すでに乗っているので面白くないため別のメーカーを選定。

これらの車を中心に、AutoraderやCarmaxといった、日本でいえばGooやカーセンサーのようなサイトで絞り込んでいった。

値段が高い・・・

色々と調べていくが、中々これといった中古車が見当たらない。検索条件としては、以下。

  • 3年落ちまで

  • 30000マイル程度までの走行距離

  • 前方・後方レーダー付き

  • 360度カメラとリアビュー付き

  • (出来れば)シートヒーターとハンドルヒーター付き。

以前に運転していたとはいえ、慣れない海外での運転。安全装備はケチりたくないし、あまりに古いと日本車とはいえ前オーナーがどういった運転をしていたかわからないので、乗りたくない(一応Carfaxというサイトでサービス履歴を見ることはできる)。
が、これらの条件に当てはまる車は、あまり新車と値段が変わらないのだ。大体15-20%引き程度だろうか。これでは中古車を買うメリットが少ない。かといって新車を買うのも微妙、あまりに古い年式のは安いが故障が怖い。
調べてみると、アメリカでは中古車を買うのが一般的な様で、リセールが高いため、人気車種は販売価格も高い様だ。25000-28000USD程度が大体の相場の模様。しかも、トヨタは人気なのかそもそも近所に良い在庫がない。ここで少し悩むことになる。

第2の選択

仕事が終わった後、色々なディーラーをめぐり、試乗と見積りをお願いしていくが、どれも車としては間違いなく、乗り心地や外装・内装チェックをしても問題ない。ただやはり価格面で決めきれず、検索を繰り返す日々が続いていた。アメリカでの仕事は日本との会議などが夜にあるため、体力的にも疲れてきた。
その中で、上記の車種とは違った選択肢が出てきた。EVである。
もちろん新車のEVは上記のガソリン車よりもさらに高いため脚下になるが、中古車はあまり変わらない。さらに夜の電気で充電すれば、ガソリンよりも安く、かつガソリンスタンドに行かなくてもよい。移動範囲が限定されるセカンドカーとしてはよくある充電ステーションがないとかそういうことは問題にならない。日本で日産サクラがよく売れているらしいが、理由がよくわかる。さらに、坂が多いジョージアでもモーターならではのトルクフルな加速があれば運転が楽になるはず。また、2024年現在、2年落ち以上の中古、かつ25000USD以下の販売価格であれば最大4,000USDの補助金が受けられるとのこと。価格的にも魅力になってきている。

テスラ・・・?

アメリカでEVの購入となると、真っ先に候補に挙がるのがテスラである。価格帯的にターゲットになるのがモデル3。2024年現在レンタカー会社のハーツが大量処分をしたため、値段が下がっているのと、玉が多い。ただ、個人的にテスラの哲学が好きではないのと、価格で入るのが過走行気味なのが多いのでテスラはパス。
少し詳しく書くと

  • タッチパネル操作が主体・・・何をするにもタッチパネルはやりすぎ。スマホの操作も微妙な妻が運転するには危険が多い。

  • ウインカーがハンドルでのタッチ操作・・・以下の記事を見ていただければわかると思うが、これはダメ。妻が慣れると思えない。

  • ギガキャスト・・・最先端の製造方法ということだが、一発へこませるだけでとんでもない修理代金になってしまうので、ユーザーとしてリスクが高い。

ということで脚下。

車種候補

最終的に絞られたのが以下の2車種。

  • 日産リーフ・・・ノーマルで140マイル、プラスグレードで210マイル走行可。2022年モデルだとSLグレードで各種装備が充実。
    2024 Nissan LEAF All-Electric Car (nissanusa.com)

  • シボレーボルトEUV・・・247マイル走行可。2022年モデルだとPremierグレードで各種装備が充実。
    カタログ落ちしているのでリンクなし。

どちらのモデルもEVとしては先発モデルで、最新の技術は搭載されていないが、基本的にセカンドカーとしては十分だし、その分値段も安い。これらの2車種を試乗して決めることになった。

車種決定

中古車価格としては少しリーフのほうが安く、大体20,000-24,000USDといったところ。Boltのほうが21,000-25,000USD。州を変えればもう少し安いところもあったが、輸送費でチャラになるし最寄りのディーラーで買えないのは不安。
試乗した感じではどちらもEVならではのスムーズさはあるし、何か運転しにくい要素もない。最終的にはシボレーボルトEUVを選択した。ボルトといえば日本で売っていないモデルなのであまり読者の方には馴染みがないかもしれないが、テスラに続いて北米では売れていた車種だ。(バッテリーリコールでかなり損害をもたらした車でも有名だが、この個体は対象外だった。)
決定の要因となったのが、

  • 少しだけ走行距離が長い

  • リーフのアラウンドビューモニターの解像度が低い

  • メイン画面のサイズが大きく、解像度が高い

  • ワイヤレスのCarplayとAndroid Autoに対応している

  • 充電規格がCCS

というところ。リーフにも良いところはあったが、アラウンドビューモニターの解像度が低いところだけが気になった。ボルトはタッチパネルの感度もよく、エアコンはスイッチだし、基本的にEVであるところを除けばよい意味で普通の車だ。

ということで、無事に車種の選択も終わったため、中編はこれで終了。次は支払いから現在までの部分である。次は駐在したばかりの人間にはよくわかるポイントではないかと思うので、支払い明細なども見ながら書いてみたい。



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