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アメリカの大学受験(5) 受験スケジュール

大分空いてしまいました、忘れないうちに続きを・・・と思ってましたが 汗
これまでの記事はこちら。

アメリカの大学受験(1)「点数」について
アメリカの大学受験(2)エッセイについて
アメリカの大学受験(3)課外活動
アメリカの大学受験(4)受験システム

で、今回はスケジュールの話です。

まず、願書と発表のスケジュールから。
願書(application)は恐らく今は殆ど全てがオンライン出願です(そうじゃない出願が今あるかどうかは正直不明)。必要なモノは高校の成績、ソーシャルセキュリティナンバーもしくはそれに準ずるもの(永住権保持者はAナンバーとか、まぁ、オンラインの手順に従えば大抵きちんと入れられます)、必要なら統一テスト(SAT, ACT)の点数※1と課外活動履歴、など・・・
オンライン出願では 個人の基本情報が保持され、願書を出した学校全てに同じ情報が届きます。住所や生年月日や経歴などなど、何度も学校ごとに書かなくていいようになっています。

オンライン出願を始められるのは8月末から。12年生(シニア)になる直前からです。ということは、統一テストはある程度11年生のうちに受けておくことが期待されている、ということですね。

※1 統一テストは自分で申し込んで受験し、結果の点数を送って貰えるところまで準備しなければいけません。点数はそれらの試験を提供する会社(国ではない)から直接各大学に送付されます。そして・・・イイ学校になると「要らないけど出したいなら出してもいいよ」とまで言います。差が付かないからです。

願書提出スケジュール

さて、オンライン出願にはいくつかの出願締め切りがあり、これを一般に「アプリケーションスケジュール」と呼んでいます。

ED:Early Decision (早期決定)
EA:Early Action    (早期出願)
RD:Regular Decision (標準出願)

カッコ内は私が便宜的に付けただけなので、別の名前で日本では紹介されているかもしれません。


Early(早期)というのは11月や12月に締め切りがあって、Regular(標準)というのは1月15日とか、遅いところだと2月1日とかに締め切りとなります。

ED(Early Decision)というのは「受かったら入学するか否かをすぐ決定する」=お金も(一部〜全額)納める ということになります。第一志望に当てることが多いです。合格率はその分レギュラーより高いですが、私立を第一志望とする場合、スカラシップ(奨学金)の決定は大体この後になるので難しいとも言えます。
EDの合格発表は accepted (合格)differed(選考外)となりますが、Differedになっても希望すればRD(通常の出願)へ回して貰えます。

一方EA(early action)は合格しても入学するかどうかは春先まで待ってくれる、というものです。こちらもaccepted とdifferedがあります。自由度は高いですが、合格率は低くなります。

EDもEAも、合格発表は早いところで12月末、遅いと2月半ば〜3月というところもあります。専願・単願でも2月で決まっていない可能性というのも出るわけですが、州立大などは大体1月中に結果が出るようです。

RD(通常・標準出願)の締め切りは1月中とか2月半ばとか、遅いところだと3月なんてところも。当然合格発表も(各学校ばらばらなのですが)3月末から5月くらいまであります。まぁ、9月スタートと考えればそれもありかなぁとは思いますが。ED/EAでdifferされたヒトも、ここでは一緒に結果がでます。

入学の意思表明も学校により締め切りは違いますが、まぁ4月から5月には大体決まるのではないでしょうか。


日本の「試験は1月くらいから、発表・入学手続きは3月、新学期は4月から」に比べるとかなりの長丁場ではあります。同時に一斉テストなどはその前に受けていって自分の受けられそうな学校というのも選べてくるので、11年生(ジュニア、高校2年生にあたる)で準備している子供も結構いることになります。

最初からRDのみ、となれば12年生になってから試験を受けても、ということにはなりますが、実際学校の授業を受けながら願書を出し、必要ならさらに各学校へのエッセイを何本ずつか書き・・・となると結構忙しくなります。不必要に慌てることはないですが、11年生が終わるくらいまでに 進学したい学校の受験科目(エッセイが必要か、いつまでの統一テストの結果を受け取ってくれるか、他のテスト※2はないか、など)くらいは見ておいたほうが慌てなくてすむとは思います。

※2 学校と受験学部(メジャー)により、さらに試験科目が課されることがあります。特に芸術系では録音して送るとか実際に試験官が地域に出向いたとき演奏するとか、あるいはポートフォリオと呼ばれる実績集のようなものを作って提出とか。ウチのムスメも今「これまでの人生で関わったものごとがわかる自画像を」という課題を描いている途中です。これはスキャンして送るのだそうです。


ヘッダー画像はヴァンダービルド大学の紹介ビデオより。




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