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雨漏り・・・

東京の雪のニュースが世界を飛び回っている時、アメリカのロサンゼルスは大雨だ。領事館から「暴風雨・洪水に関する注意喚起」なるメールが届くくらいに。ニュースによると過去97年間の最悪の記録となってしまったらしい。

昨夜寝る前に気づいたら「ぽた、ぽた、ぱた…」という音。驚いたことに、娘のアパートの窓際から「雨漏り」・・・というか、もう「窓周りの、何かの繋ぎ目から染み出している」ので 構造とか経年劣化とかそういうものだろう。
もちろん初めてのことで、でもまぁもう致し方ない雨漏りなので「どこに連絡するか」の話で二人で固まってしまった。とりあえずその写真を撮り、保険会社に第一報としてメールした娘(電話するほど緊急ではないし嵐の最中、どうしようもないし)。私も部屋のあちこちを確認してみるが、幸い(?)雨漏りはここだけらしい。

「明日の朝になったら、まず管理組合の人に報告しよう。それから家の保険の方に、確認の電話をしよう」
とりあえずメールは入れても「そんなの見てません」と言われかねないアメリカだしね。

「水漏れはねぇ・・・もうどうしようもないってことも多くて、だから教授の中には住宅設計する建築に進むな、っていう人もいるよ」

と、落ちてくる雨漏りをバスタオルで受けながら建築学部の娘が笑った。


さてさて、よくあるアメリカでの問題はここからで。
こういう保険会社への連絡は 私のイメージだと

1)電話やメールなどで報告クレームをする
2)保険会社から返信などで「クレームをファイルFileしました」と連絡が来る
3)adjusterと呼ばれるダメージを測る人が送られてきて、状況を確認
4)必要ならディザスターコントロール(災害対策一般を請け負う会社)が入って直してくれる
5)保険会社がどのくらい支払うか、自分が払うお金がいくらになるか、のようなことは 契約内容のほかにアジャスターの公正な第3者としてのコメントが大きく関わる

※ (Claimクレームって文句じゃなくて、こういう状態ですよー補償になりますかね?的な報告)
※(File ファイルする、は 記録として残す、ってこと。)

みたいな感じなのだけど、今回は2)でつまづいた。


やっぱりメールには、翌日確認の連絡がない(つまり2)が行われない)。
娘が電話してみるも、「では担当者に」って繋がれた先が常に「今出られません」のメッセージで、折り返し番号を残しても連絡こない。(2回。まじか)
今度は私がもう一回電話してみる。電話に出た人に経緯を話して「担当者と直接話せるようにするか、確実に折り返しの連絡が欲しいのだけど」「被保険者はこの部屋のオーナーの私だけど、住んでるのは娘だからそっちに連絡してほしい」といったのだが・・・・この人がまぁ要領得ない仕事をする人で。

保険って「ポリシーNo.番号」というもので管理されてる=そこに被保険者の情報なんかが入っているはず、と思うのに、最初に名前だ住所だ電話番号だ、と細々と聞く。そして聞き取れた、とか言いながら適当なスペリングを復唱する。しまいには保険のかかったアパートのある住所すら理解してもらえないもので「通訳入れて」と頼んだ。
(こっちの日本語訛りの発音のせいかと思ったのだが、通訳入れても同じことだった。こちらではAは アップルのA、BはボーイのB、みたいに間違えず伝わるようなやり方があるのだが、結局はこれを理解できない人だったようだ。)

こういうのが大変だからデータはポリシー番号管理されてるんじゃないのかい?とめちゃツッコミたかった。今時、そういうデータにアクセスできない人を応対に使うのだろうか・・・

どうにもこうにも伝わらない話を通訳入れて30分以上、私のイライラはもちろん最高潮。いい加減にせい。
やっとクレーム番号をもらえて、脱力。

クレーム番号はもらったが本当にアジャスターから連絡が来るのだろうか。
激しく不安しかない。

「100年に一度の嵐だからだよ、もうこんなこと起きないことを祈ろう」

なんてちっとも解決にならない言葉を娘にかけるが、本音は「もうこんなことで保険会社と連絡取りたくない」だ。
一応 他の修繕の対応策もしているんだけど、それすらも「喉元過ぎれば」になりそうな気がして憂鬱で仕方ない。ま、このストレスを共有できてるムスメがいるのが救い、ということで。

こういう分野こそ、AIがめちゃくちゃ役立つような気がしますけどね。クレーム番号まで自動でやってくれると思うんだけどな。それにしても、疲れた・・・





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