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新宿ゴールデン街とズータンズ

ズータンズをご存知だろうか。音楽史に埋もれてしまった才能、それがズータンズだと思う。ズータンズがSpotifyに1曲しかないので布教させてください。

毎週日曜に夜通し飲んだゴールデン街のflapper。

入籍した学生時代の友人を祝ったり、ウクレレ弾き語りで既婚者に求愛するミュージシャンの生ライブだったり、売り出し中の俳優だったり、日本語がまったく喋れないヨーロッパからの旅行者だったり、ネタ出しに苦悩するゴシップ記者だったりとにかくメンツが濃かったし、独特なコミュニティーを形成していたように思う。

そんなカオスなお客さんの一人に教えてもらったのがズータンズ。

僕が知った時には解散してしまっていたのだけれども、初めて聴いてすぐに好きな音楽だなと思った。初期のクラムボンをさらにポップに煮詰めて昇華させたような音楽。しっとりとしたバラードから元気良いポップスまで幅広い音楽性。アルバム収録の曲すべてが名曲。何より飽きない。

当時のキャッチコピーは「微炭酸系ピアノロック」

しかし絶望的に売れなかった。とはいえ自分が知るくらいだから売れたといえば売れたのだろうけどもっと売れて良かったのではと今も思う。売れるって何?って聞かれると答えに窮するけれども、少なくともnoteのハッシュタグで0件じゃない程度には売れてほしかった。世界は僕が思ってるよりも広いはずなんだけど0件ってどういうこと?

ゴールデン街の近くを通るといつもあの煩雑な匂いとズータンズを思い出すして感傷に浸る。

※ちなみにボーカルの方はじんプラットホームという名前でソロ活動しています。

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