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さぬきのめざめ のれそれ

めざめました。その日は感が働き迷った末に選昼食した、
御食事 酒処 「うえ河」 
あまりの美味しさにその値段の正直さに感動し、
日本にはまだこんな素晴らしい料理作りを貫く人たちがいる事実をお伝えします。かれこれ二年と4ヶ月京都で暮らしたが、
三十年前にひと月暮らしたあの頃の京都を思い出し、
庶民向け(私が気楽に通える)の飲食店の味や質を比較するなら、
大変残念なことだが月とスッポンと言わざるを得ない。
そうした思いも手伝ってか、この庶民向けランチの美味さに舌を巻いたのだ。ではお品書きを羅列する。
ノドグロ(あかむつ)またはメバルの煮付け、またはお造り。
牛カツ、豚カツ、カツ丼、カツとじ、唐揚げ、よくあるではなく、野菜サラダも含めてとてつもなく大盛りで揚げ色も間違いなく美味そうだが、私一人ではとうてい無理だ、だし巻き卵とご飯定食などは誠にシンプルだが私の人生では一度も出会ったことのないボリュームだった。
他にも、日によっては、天ぷら定食、すっぽんのソーメン定食・・・・
初めて入店して、その活気と勢いに押されて頼んでしまったのは、
お造り定食・1000円 この魚の新鮮さと味と量なら通常の和食店なら4800円下らないだろう。その大皿に盛り付けられた見目麗しいお姿に見惚れ、
擦り山葵までは望まぬが、口にすれば、コリコリツルリ匂い無し美味さに、出るのはため息ばかり、醤油と山葵をチョンと付け、
これでもか!の粋のいい刺身を熱々の白いご飯にのせて頬張れば、
もう進むこと進むこと。
焼魚900円定食、サワラも、サバもあったが、私は鯛を選んだ。
この鯛、京の魚屋なら一切れ、三千円クラス、しかも焼きが上手いから皮もカリっとなかふあっで、魚はやっぱり焼き魚には敵わない。
クリーコロッケ単品700円
間違いなく、これまで食べた中で一番だ。
実は余り好きでは無かったクリームコロッケ、お陰で払拭出来た。
大阪福島の隠れた食事処に感服遭遇。まさに毎日でも通いたい極上の名店だ。とはいえ京都から1時間半では・・・それにしても食いもんでこんなに弾けるのは二年振りかもしれない。ワクチンからの関節リウマチのおかげで8キロ痩せた。思い起こせば高校時代体重に戻ったわけだが、気分は高校生というわけには糠に釘だ。
そうそう、タイトルの解説を忘れてはいけない。
さぬきのめざめとは何か?
当然さぬき豆腐ではなく、アスパラの品種のひとつらしいから茹でても焼いても美味いだろう。
もうひとつ、穴子の稚児のことをなんていうか?
う〜ん忘れた。あっ忘れたのは私の黒いハットだ。
急いで引き返し黒いハットと「のれそれ」を受け取り、
おいしかったを連発しながら暖簾を祓った。

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