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青山真治 よし、俺が檄文を書く! 

2000年のカンヌ国際映画祭に出品された「EUREKA(ユリイカ)」などで国際的に評価された映画監督で作家の青山真治(あおやま・しんじ)さんが都内の病院で死去した。

青山真治さんが亡くなった。と娘から数日前に連絡があった。
私の娘は美大の映画科で青山真治さんの門下生の一人だった。その縁もあり、私も何度かお会いしたことがある。なんでも、高校生時代に、私の制作していた日本初の選曲番組「music network」FM大阪 マガジンハウス提供のファンだったらしく、学校が終わると走って帰って番組を録音したとか・・・月金夕方30分番組だった。たぶん。

検索から引用する。

80年代頭、FM大阪で月~金曜日、夕方PM5:30から30分On AirされたNew Wave/Post Punk世代にとってバイブルのような日本初(?)の選曲番組。中西俊夫氏がアフリカ民族音楽とクラフトワークをMixしたり、マーチン・デニーを特集したり、PhewがDAFを選曲したり、出たばっかりの細野さんのアルバム、フィルハーモニーを特集したり、ACRやBirthday PartyやPig Bagやキャバレー・ボルテールをモイチさんが選曲されたり、・・・したり、・・・されたり、・・・。復活してほしい番組ですね。それにしてもOpenningの伊武さんのナレーション、渋かったなー。

では。
(BGM・・・CHRMAINE / Mantvani & His Orchestra)

ご機嫌如何ですか?
夕闇せまるこのひととき、
いつもお忙しい貴方の手をちょっと休めて、
さあ、私共と御一緒に素晴らしい音楽の世界へ。
ザ・ミュージック・ネットワーク!

引用終わり


そんなこんなで、私の娘は学生時代には青山さんの教えもあって、
親が贔屓的に観ても・なかなかやるなの長編を数本残した。
そんな稀有な体験を学んでいれば当然人生初の恩師だったろうから、
その喪失感も並大抵のことではなかっただろう・・・
で、娘からこんな要望が届いた。
フリーペーパー時代のディクションナリーに登場した、
あの、青山さんの檄文をもう一度読みたい__と・・・
最初は時代も号数も思い出せず手間取ったが、
娘が2015年頃だったはず・・・の一方から、わかった・・・
カンマチで腫れた手首をさすりながら宝の山を探す・数日後・遂に発見!165号 2015年。なんとも表紙が激しい・・・・

” 茂一さん、俺にデザインさせてください。ディクショナリーは、
もっとPOPに若い人が手にしたくなるようなデザインじゃないとダメですよ,俺がデザインしますよ! ”from /Do!ART.D

わかったよ、塩井くん、好きにやってくれ!165号のテーマは、
戦争反対だ!

free paper dictionary 165号より

上記の表紙に収められた、165号の青山真治さんの檄文である。
私もこの日付を忘れないでいよう。

free paper dictionary 165号より

そんなに深い付き合いではなかったですが、
もっと・もっと・もっと・世界に誇れる青山真治監督の新作映画が観たかった。私には門外漢の世界ですが、青山真治監督の魅力を生かしきれない日本の特殊性がどうしても気になります。
彼に学んだ未来の監督たちにチャンスを!!
日本の映画界にオルタナティブなシステムが誕生することを願います。
さて、あなたと私がこれから観る青山真治監督の作品リストを掲げておきます。えっ?もちろん私は数本見てますよ・・・
そういえば、
島田 雅彦 著「退廃姉妹」の映画化はどうなったのでしょうか?・・・まずは原作を読むことにことにします。



以下、青山真治監督の作品リスト

長編映画
Helpless(1996年) - 監督・脚本・音楽
チンピラ(1996年) - 監督
WiLd LIFe(1997年) - 監督・脚本
冷たい血(1997年) - 監督・脚本・製作・編集・音楽
大いなる幻影(1999年) - 出演
シェイディー・グローヴ(1999年) - 監督・脚本・音楽
EM エンバーミング(1999年) - 監督・脚本
EUREKA(2000年) - 監督・脚本・編集・音楽
クロエ(2001年) - 出演
月の砂漠(2001年) - 監督・脚本・編集
レイクサイド マーダーケース(2004年) - 監督・脚本
エリ・エリ・レマ・サバクタニ(2005年) - 監督・脚本
こおろぎ(2006年) - 監督
AA(2006年) - 監督
サッド ヴァケイション(2007年) - 監督・脚本・原作
スリー☆ポイント(2011年) - 出演
東京公園(2011年) - 監督・脚本・音楽
Cut(2011年) - 脚本
戦争と一人の女(2013年) - 音楽
共喰い(2013年) - 監督・音楽
空に住む(2020年) - 監督・脚本

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


2000年のカンヌ国際映画祭に出品された「EUREKA(ユリイカ)」などで国際的に評価された映画監督で作家の青山真治(あおやま・しんじ)さんが21日午前0時30分、頸部(けいぶ)食道がんのため都内の病院で死去した。57歳。北九州市出身。葬儀は近親者で行った。喪主は妻で女優のとよた真帆(54、本名青山真穂=あおやま・まほ)。後日お別れの会を開く。  
昨年春に食道にがんが見つかり、手術などは行わず通院して治療を続けていた。関係者によると、今年撮影を予定した新作映画の準備も進めており元気だったという。だが、今年に入って体調が悪いと話すことが多くなり、最近になって入院した。その後、容体が急変し、最期をみとったとよたは「病院から連絡を受け駆けつけ、声をかけましたら私の目を見て2回うなずき、
手をぎゅっと握り返してくれました。それから半日、最期は眠るように息を引き取りました」と自身のサイトで報告。「結婚して20年、優しくて勉強家だった夫にもらった時間、愛情に深く感謝しています。今は青山真治の魂が、自身の思い描く素敵な世界にいけるよう強く願っています」としのんだ。事務所関係者によると、とよたは憔悴(しょうすい)し切っているという。 青山監督は立教大卒業後、95年のVシネマ「教科書にないッ!」で監督デビュー。翌96年、初の劇場用長編映画「Helpless」で注目された。2000年にはバスの乗っ取り事件を題材に、事件で傷を負った人間の再生を描く「EUREKA」を発表。役所広司(66)主演で上映時間3時間37分の白黒映画だったが、カンヌで国際批評家連盟賞を受賞。さらに同作を小説化し、01年に三島由紀夫賞を受賞した。私生活では、カンヌのコンペティション部門に選出された01年「月の砂漠」でヒロインに起用したとよたと02年7月に結婚。とよたは16年に刊行したフォトエッセーの出版講演会で「付き合っている頃、夫が猫のトイレの掃除をしてくれた。その時、この人と一緒に暮らしていけると思いました」となれそめを明かしている。
サイトには気丈に「生前、応援してくださった皆さま、本人に代わりまして御礼申し上げます」と感謝の言葉をつづった。  
◇青山 真治(あおやま・しんじ)1964年(昭39)7月13日生まれ、
北九州市出身。立教大入学後から、8ミリ映画の製作を始める。
11年には「東京公園」でロカルノ国際映画祭の金豹賞(審査員特別賞)を
受賞。他の代表作には、田中慎弥さんの芥川賞受賞作を映画化した
「共喰い」や、ベネチア国際映画祭に出品した「サッド ヴァケイション」など。ドラマや舞台の演出も手掛け、
多摩美術大や京都造形芸術大(現京都芸術大)で教壇に立った。



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