洗足・鷗友の21年国語を解いた雑感

今回はr4で60前後の女子校を解こうと思ったのですが、問題を入手できなかったため表題の2校をやりました。御三家と豊島岡・フェリスは以前まとめていますので、以下のリンクからご確認ください。

◎洗足

例年通り文章二題で、知識・記号選択・抜き出し・記述がバランスよく出題されていました。例年こんなもんだったかなあと感じたのは、記述の学校解答がかなりあっさりしたものだったことです。特に物語の記述はもっともっと書き込めそうなのにかなりあっさりでした。このギャップがなぜ生まれるかというと、字数指定がないからですね。字数指定があったら、どれだけ書きたくても制限がかかるのでそれなりの解答に落ち着きます。では、実際の答案を作るときにどうするかというと、やはり解答用紙の枠の大きさはヒントになりますね。ぼくはあんまり解答用紙は本番同様のサイズで解くべしみたいな思想はないんですが、字数指定のない記述を出す学校に限っては本番同様のサイズで訓練した方がいいと思います(脱線しますが、関西の甲陽なんかもそう。あと首都圏なら栄光)。あと、学校解答より気持ちくわしめに書けるといいと思います。字数指定がないってことは、枠からはみ出なければ少し長く書いて減点されることはないです。本文の内容に矛盾するようなことを書きさえしなければ減点にはなりませんので、8分目で留めて点数が届かないぐらいなら12分目まで目指して書くべきだと思います。ただ、これは学校の採点基準を知らないぼくが考えた一般向けの対策なので、お通いの塾の講師に添削してもらって明確な答えが出るならそちらに準じてください。

記号選択は選択肢が長くてなかなか難しかったですね。明らかな特徴としては、傍線を引いてそれについての問いではなく、ア~エの選択肢のうち本文の内容に合うものを選びなさいという問いであることです。前者の場合は、設問の意図を理解し、傍線を基準点として解答の根拠を見つけ、その根拠と選択肢を照合していくという解き方になります。一方、後者の場合は選択肢一つ一つに対して本文全体から根拠を探すという解き方になります。ちょっと頭の切り替えが必要ですね。さすがにここを受ける女子ではあまりいないと思われますが、国語が得意でない男子だと根拠を探さずに本文全体を読んだイメージで何となく答えてしまう子もいるので要注意です。

総じてオーソドックスな問題で、国語が得意な女子が苦戦するような問題ではないと思います。上記2点ぐらいの擦り合わせだけして、後は苦手科目に注力するのがいいと思われました。

◎鷗友

ここは相変わらずいい問題を出します。センスのない読み方を強制されるような問題は出ませんし、出題者の意図もすぐ伝わってくるので国語が得意な子は解いていて気持ちよささえ感じるのではないでしょうか。

漢字と記述しか出ないのに試験時間が45分になってどうかと思いましたが、全然時間はきつくなかったですね。というのも、実際過去問を解いたときにできる子はかなり優秀な子ですが、今回は論説文を全文読む必要はありませんでした(念のため流し読みはしましたよ)。毎年、論説文ではないと100字ぐらいで本文の複数箇所をまとめる記述が出ます。今回は生物の進化の過程をまとめる問いでしたが、本文に「生物の進化はこうして起こってきた」という表現があり、後はそれについての具体例になっているんですよ。毎年出ているような問題ですから、本文を読む前に当然設問をチェックします。そうすると「生物の進化」がキーワードだとわかり、上述の表現が出てきたときに指示語があるので解答はこれより前を中心にすればいいとなります。で、後ろは具体例なんで流し読みして最終的な結論だけ確認すればいいだけです。まあ上級者向けのやり方ですので、国語がずばぬけてできる子以外にはおすすめしません笑

次に物語での出題の特徴としては、設問の条件の出し方が非常に丁寧なところが挙げられます。「~を明らかにして」・「~をふくめて」という条件がついているので、その条件に沿っていけばほぼ学校が想定している解答になります。解答を作る途中でチェックポイントがあるようなものだと思ってください。このチェックポイントを有効に使えないと、合格のラインまではほぼ達しないと思ってください。ただ、現時点でできていなくとも、単に問題条件を抑えてそれを答えの中心とドッキングするってだけなので、これから対策して十分何とかなるものですよー。



ってな感じでつらつら書いてみました。またリクエストありましたらお気軽にDM・リプ・質問箱でお聞かせくださいー。

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