テスト投稿(お盆に思うこと)

はじめまして。アカウントを作成して、もう何年になるのか。

始めるにあたって、「どんなことを書こうか」「どれくらいの頻度で書いていこうか」など、いろいろと想いを巡らせたものだが、もう2年近く放置していたことになる。

自分が嫌になるほど、動き出しが鈍い。忙しさを理由に、したいと思うことになかなか手をつけられずにいる。

このお盆もまさにそうである。お盆に入る前は、あれやこれや楽しい想像をしていたのだが、蓋を開けてみれば、子どもたちからの呼びかけへの返事も生返事のまま、一日中YouTubeを観たりして1日が過ぎていく。

溜まっていた本や映画は少し片付けた。

【本】

・「ことば」に殺される前に/高橋源一郎

「ソーシャルメディア上のことば」の問題が、社会現象となって久しい。なんといっても、それが原因で、人が死んでいるのだ。ことばが人を殺すことができるのは、SNS隆盛以前からわかっている。「いじめ」がそうだ。ただ、いじめは少なくとも、当事者同士が顔見知りであることがほとんである。いまは違う。顔もパーソナリティも知らない人間を平気で攻撃する。しかも、安全と見える場所から。そこに覚悟がない分、テロよりタチが悪いと思う。

全員が、無責任に武器を持てる時代。手入れの仕方も、正式な使い方も知らないままに。そして「個」が極限まで切り刻まれて、全員が「わたしには関係がない」と言えてしまう世界。まだ、そんな問題が顕在化する10年以上前に著者は「公共」と「私」のことばについて、Twitter上でつぶやいていた(本書の中身の半分以上はTwitterへの投稿をまとめたものである)。ぼくも、知らないままでいることはできるのだ。ただ、武器を使わないまでも、「目」を凝らすことだけは忘れないようにしたい。正しさがなんなのかわかりにくい時代に、「正しさ」と向き合うことから逃げ出さないためだけに。

【映画】

・無法松の一生/稲垣浩

三船敏郎・・・。正直、黒澤作品での三船敏郎よりも、こちらの方が良い。特に終盤の祇園太鼓を打つ場面は、なんとも言えない。半生近くを血もつながらない人間たちに捧げた男が、力強い太鼓の音で、己の人生を肯定するのだ。本当にいい映画だと思った。この前に見た映画が「妖怪人間ベム」だったから、余計に。

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