小学校の理科に危機感を持っていると言うお話

『ミョウバンの結晶がうまく作れないのですが…』

『食塩水が中性を示さず、アルカリ性を示すのですが…』

『メダカが卵を産みません…』

このようなDMをいただくことが結構あります。これらは小学校高学年の理科でよく起こる困りです(先生が)。

Twitterよりもフォロワーの少ないInstagramの方がよく聞かれます。おそらく、Instagramの方が、女性の先生が多い&理科に苦手意識を抱えている方が多いのかな?と考えております。

ところで、2022年はひっそりとこんなこともスタートしましたね。

あれれ?教科担当制はじまったんじゃないの?理科って専門の人が教えてるんじゃないの??理科教育の未来は明るいんじゃないの??

そんなふうに思っている方もおられるかもしれませんが、現場は、全然うまくいっておりません。

そもそも、小学校教員の中で理科を専門としている人はとても少ないのです。

さらに、小学校では、最近こんな事例が多発。
(セリフは勝手なイメージ)

育児時短勤務希望の先生
『育児時短勤務で働きたいのですが…』

管理職
『いいよ!権利だもんね!ただ、時短だと担任は持てないから、理科専科やってもらえるかな?』

育児時短勤務希望の先生
『えっ?理科ですか?低学年ばかり担任していたので、一度も教えたことないのですが…別の教科じゃダメですか?』

管理職
『あー、それじゃ担任してもらうしかないよ。そこを何とか!担任さんたちは、準備に時間のかかる理科やってほしいって言ってるんだよね。』

育児時短勤務希望の先生
『そうですか…分かりました…。(めっちゃ不安)』

こんな感じです。(※自治体によっては育児時短勤務で働く人がそもそも少なく、権利のはずなのに、取れないところもあるそう…取れるところはまだ進んでいる自治体なのかも)

まぁ、ある意味仕方ないですよね。これは管理職の先生に責任はなく、システムの問題だと思います。今の職員数、担任の働き方を見れば、理科専科を時短勤務の先生にお願いしたくなる気持ちもすごく分かります。

TwitterとInstagramでこんなアンケートも取ってみました。質問と結果をご覧ください。二つのSNSでtotal900名ほどの方にご協力いただきました。(改めてありがとうございました!)

アンケートを見て、自分が感じている感覚は間違ってないなと改めて思いました。

理科に苦手意識がある上、中には、時短勤務のために予備実験の時間すら確保できない場合があるのです。

理科にとって予備実験は、絶対に必要なことです。なぜなら、安全面に気をつけなければ、大きな事故につながる可能性があるからです。

さらに、学校で理科を指導するものが1人しかいないため、相談する相手がいないという事態にもなっています。中学校のように、いわゆる教科会というものが小学校には存在しないからです。

これでは、理科の指導力が向上することなんてあり得ません。研究どうこう言ってられない、その日をどう乗り切るか…そんな理科授業をせざるを得ない状況なのです。

しかし、そんな状況の中でも、苦手な理科を何とかしたい。放課後、勤務時間を終えているのに、オンラインで理科の研修に参加するような先生もたくさんおられます。みんな、授業をおもしろくしたい…そう思ってるんですよね。

僕はこれまで、理科教育を(一応)専門にしてきました。たくさんの先生に教えてもらった結果、今の自分がいます。理科を主軸においたことで、教師として成長できたとも思っています。(もちろんまだまだ未熟)

この状況を少しでも改善したい&同じ子育て世代として、理科に困っている先生に少しでも有益な情報を届けたい、そんな思いで発信を続けています。

今年度は新たな取り組みもはじめてみました。
それが、小学校理科に関する質問を気軽にできる場づくり(LINEオープンチャット)です。

9月につくり、現在、200名ほどで運営しています。
小学校教員を中心に、中学校、高校、理科支援員、大学生…などで構成されており、9月の運用から継続的に動いています。

これが、なかなか良い感じです。とても温かい場ができています。

匿名の場ということもあり、気軽に質問ができます。たくさんの方が反応を下さり、疑問に対して何かしら答えが返ってくるので、解決への糸口が掴めます。

ぜひ、興味のある方はTwitterがInstagramのDM下さい。

何か、最後は宣伝みたいになりましたが、とりあえず僕が感じている危機感は伝わったのではないでしょうか。

今のこの現状を変える手段が僕には分かりません。笑

僕は僕で、できることを考え、行動していきます。

後は国と繋がる偉い先生方、今の状況なんとかして下さい。笑

さぁ、今年も残りわずかですね。後少し、がんばりましょー。

あっ、近々、ちょっとしたお知らせができるかもしれません。日頃、SNSで繋がっている皆様、またよろしくお願い致しますー。

おしまい。

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