「申し訳ございません広告」を求めて
世の中のものにはいろいろ流行の定型があるものだが、ネット広告でけっこう前から多く見かけるな~と思うのが「申し訳ございません広告」である。
何かといえばもうそのままだが「申し訳ございません」を入口にしている広告のことだ。と書くだけで多くの方は「あ~、あれか」と思われるのではないだろうか。
人間、急に思ってもない言葉を投げかけられると反射的に反応してしまうものである。急に怒られればビックリするし、呼び止められれば振り向く。とはいえ広告で急に怒るわけにもいかない…ということで「急な謝罪」から入るわけである。だがその内容は「何が申し訳ないんだ?」ということがほとんど。急に謝罪されたら誰か反射的に読むだろ、というクリエイティブでもなんでもないテンプレート。もしくは「何か不祥事でも起きたのか?」と思わせたいという誤認狙い。正直広告として面白みがあるとかよく考えられているとはとても思えないが、これだけしつこく出てくるというのはクリック率が高いなどのデータがあるのだろう。まあおとり広告のようなものだが、あくまで言葉だけの話なので違法ではない、という。
実例としては以下のようなものだ。
何が申し訳ないんだ?と思うが「数量限定だから」と読めなくもない。申し訳ないなら限定すんなよというツッコミもありそうだが。
拡大路線のチョコザップらしいというか、サービスが増えたら何で謝らないといけないのかは不明。ラーメン屋が餃子増やして謝ってきたら、なんかおかしなもんを入れてるのかと思うが。
ゲームの広告だと思うが、既に左上に自分で「クソ広告」と自覚がある。ソシャゲ広告だと「とにかくクリックさせろ」ということで誤認を招くようなものがかなり多い印象。
「残りわずか」だから申し訳ない?謝るんなら増やせとか言われそうだが。
ということで、やはり「本当に申し訳ない」ものはなかった。
例えば商品が大人気で売り切れ続出、在庫がなくて問い合わせに対応できずに申し訳ない、とかならわかる。ただその場合は自社HPなどで発表するものだ。買えないのになんで広告出してんだ、とさらに文句を言われるからであろう。
しかし、本当は上記以外にも死ぬほど申し訳ございません広告を見ている印象だった。「たくさん見つかりそうだから、画像を集めて記事を書こう」と思って探すと意外と見つからないのである。普段はナンパされるとうざったいのに、今日はナンパされたい気分!と思って街へ出ると声をかけられない、みたいなことないですか?ないですか。まあ自分もないですが。何の話だコレ。
そんな中、新たな定型がネット上をにぎわしている気がしてきた。それが「探しています広告」である。
「●●な人探しています」と言って「●●」には商品の対象者が入るパターンである。それを言うなら風邪薬は風邪ひきを探しているしバンテリンは腰の痛い人を探しているのだが、なぜか当たり前だろとはならないらしい。
尋ね人っぽく注意を引いて実際はターゲットを言うだけ、とこれまた使いやすいフォーマットである。探していますというかまあ買ってくれということになるのだが。TVCMなら「疲労感の取れない時に!」といった感じになるだろう。だがTVCMでは「疲労感の取れない人探しています!」といったパターンは見たことない。何かに引っかかるのだろうか。
実例としては以下。
基本的に全部医薬部外品か、健康食品系統である。というかこの系統の広告が非常に多いのもネットの特徴だ。肌のシミビフォーアフターとしてどう見ても別人の写真使ってるやつとかね。
「探してるのか?それ俺だよ!」と名乗り出たとしても別に何かくれるわけではなく「じゃあ買ってね」となるだけなので、なんかモニター募集のようにも見えるのはズルいな〜と思うが、これまた多いのでクリック率が高いとかなんとかあるのだろう。
それはそれとして、チョコザップの店舗増えすぎじゃない?
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