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日清食品から『謎ウナギ』発売

◉日清食品が、大豆タンパクなどから作った、鰻の蒲焼きに似た食品『プラントベースうなぎ 謎うなぎ』を発売し、完売したそうです。動物由来ではないので、菜食主義の方にも朗報でしょうし、絶滅が危惧される日本うなぎの、一助になれば。もすぐ土用の丑の日、馬鹿みたいにウナギを食うのではなく、こういう代表品でいいと思いますよ。自分は、食うなら高い専門店で、それなりのお値段を払って食う派ですが、これはこれで在りですね。

【「謎うなぎ」日清食品が発売 本物そっくり...1分で完売】FNNプライムオンライン

ウナギを一切使わずに、大豆たんぱくなど植物由来の材料でウナギのかば焼きを再現したという商品を日清食品が発売した。

商品は、わずか1分で完売したという。

日清食品が発売した「プラントベースうなぎ 謎うなぎ」はウナギなど動物由来の原料を使わず、植物由来の材料を使い、およそ4年を費やして開発されたという。

https://www.fnn.jp/articles/-/558897

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、鰻の蒲焼きの写真です。個人的には、鰻重より鰻丼が好きですね。豪快に掻き込みたいので。

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■ウナギが美味しい季節は?■

土用丑の日には〝う〟が着くものを食べればいいというのは、昔からの言い伝えだったのですが。だったら、別にウドンでも梅干しでもいいんですよね。夏場なら、旬の瓜でもいいわけです。お菓子が好きなら、ういろうとか。でも、これにウナギを結びつけたのが、かの平賀源内とされます。ただこれは、明確な一次資料がないので、どこまで本当かはわかりませんが。通説によれば、夏場は脂っこいウナギは売上が落ちるので、相談された平賀源内が、土用丑の日にウナギという、それまでは候補になかったウナギを押したために、広がったと。真偽不明ですが、元祖コピーライターの平賀源内、有り得る話です。

実際のウナギの旬の季節は、脂が乗った秋から冬にかけて、なんですよね。夏場は、必ずしも美味しくはないんですよね。なので、自分は専門店で食べるなら、晩秋ぐらいが狙い目です。そういえば、釣りが趣味であった祖父は、ウナギ取りの仕掛けをたくさん持っていて、よく取っていましたね。あれは、秋口だった記憶が。竹筒をくり抜いて、うなぎの寝床を作り、そこにミミズを餌に仕込んで、一度入ったら出られなくなる仕掛けでしたが。秋口は脂も乗っていて、美味しいです。土用丑の日にどうしても鰻が食いたい人は、この謎ウナギで良いのではないでしょうか?

鹿児島県では、養殖ウナギが盛んで、そのためにシラスウナギの密漁が、地元の暴力団の大きなシノギになっています。ウチの田舎だと、毎年密漁した人間が警察に捕まっていますし。ちょっと車を走らせると、ウナギの養殖池が、あったりしました。今はだいぶ減っていますけどね。なにしろ、鹿児島県は変わった名字の宝庫ですが、鰻さんという名字もあります。かの池田湖のイッシーも、

■ウナギ絶滅回避に向けて■

ウナギといえば、環境省のレッドリストで絶滅危惧IB類へカテゴリーの絶滅危惧種ですから。養殖ウナギと言っても、天然のウナギの幼生であるシラスウナギを河口付近で捕まえ、それを養殖池で大きくしているだけですから。いわゆる、卵から成体まで育て、それから卵を取ってまた育てるという、完全養殖はまだまだ商業ベースに乗っていません。研究自体は進んでいますし、自分は期待しています。完全養殖にさえ成功すれば、ウナギ自体は多産の魚類なんですよね。マンボウほどではないですが、1匹のメスが100万個から500万個の卵を産みますので。

2017年のデータですが、日本のウナギの消費量は年間約3億匹で、そのうち国産は約1億匹とのこと。1匹のメスから100万個の卵を採集できれば、100匹も入れば国産ウナギの数ぐらいが確保できるわけですから。それこそ、1000匹も確保できれば、10億個。そのうち3割がシラスウナギになれば、全部国産で補えるのですから。マジに、ウナギの完全養殖は日本の未来を帰ると思っています。嫌だって、アメリカ人でもフランス人でもインド人でも、鰻の蒲焼きを食うと、かなりの高確率で美味しいと大喜びなんですよね。今は国内消費が優先ですが、資源量が確保できれば、世界に打って出られるでしょう。

確かに、寿司も天ぷらも美味しいです。鉄板焼きもアメリカで大人気ですし、個人的にはお好み焼きも、アメリカに進出すれば、絶対に成功すると思うんです。関西風も広島風も、両方とも。でも、高級食材としてのウナギは、また別格のキラーコンテンツになるでしょう。ウナギは、職人の技術が必要ですが、それだけにアメリカにちゃんと進出できれれば、魅了すること確実。醤油や味醂も併せて、日本から輸出できますし。そういう意味でも、近畿大学にはぜひとも、ウナギの完全養殖の研究を完成させて、日本の未来を明るくしてほしいですね。

■代用食で充分なレベル■

代用食というと、悪いイメージを持つ人がいますが。例えば、人造イクラ。昔、漁師さんにブラインドテストしたら、人造イクラだと気づかなかったこともありましたね。それぐらい、レベルが高いと思いますし。回転寿司屋に入って本物のカニの握りを頼んだら、身は細いわ脂は乗っていないわで、お値段の割に美味しくなかったのですが。逆に究極のカニカマが乗った握りは、身もタップリだし食感は良いしで、お値段以上に美味しかったです。もう、カニカマは下手なカニより、よほど美味しいです。

すでに、鰻の蒲焼き風の食品は幾つかありますが。この謎ウナギも、かなりのレベルなんじゃないでしょうかね。究極のカニカマも、けっこうカニの成分とか入ってるんですよね。人間の味覚は、実は嗅覚に頼っている部分が大きいそうですから。鰻のタレって、鰻の骨や頭などを出しにしないと、あの風味は出ないんですよね。老舗の場合は、タレに白焼きを突っ込むことで、身の旨味エキスが出て、あの美味しいタレになるので。本マノンの鰻は、タレように使うことで一匹で多くのタレができますから。それで大量の代用鰻が出荷されれば、絶滅の危機も多少は緩和できるでしょうし。

もともと、おでんの人気の具であるガンモドキも、雁の肉に似せた精進料理だったわけで。現在の視点では、とても雁の肉には感じませんが、あれはあれで、美味しい料理に昇華されましたしね。ウナギの研究の結果、新たな食材が開発されるなら、それでも意味はありますし。期待しましょう。

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